狐の王国


2008年03月11日(火) [過去の今日]

#1 MacBook買ってみた

とりあえずノートは必要、モバイル専用の軽量マシンはUMPCラッシュに期待、ということで安いしMacBook買ってみた。iPod touchの母艦を共用ノートにしとくのもなんだしな。

が……
「2月20日にMacBook注文」お届け予定日は02/28

「27日、新MacBook発表」 明日来るのに!! あんまりだ!!

「Apple Storeに電話」新型出ちゃったじゃん!! 俺涙目!?

「じゃあキャンセルして再注文ということで」え、それでいいの? じゃあヨロ

「新しいお届け予定日は3月6日です」がーん、1週間伸びるのか。 ↓
「3月5日、MacBook届いた」わーい

という紆余曲折あってようやく届いたまっちろなMacBookくん。むー、女の子が持つようなマシンだな……。ちと恥ずかしい。

案の定若い女の子に「かわいー!! 欲しい!!」とか言われた。やはり無理してでも黒モデルにすべきだったのか。

というわけでさっそくDebianインストール……と思いきや、なぜかCDからの起動が途中で止まる。bootcampだけじゃダメなのか、それとも新しいハードだから何かカーネルに必要なものがあるのか……。

しかし急ぎの作業があるのでとっとと2週間も前に届いていたメモリ4GBをさしてVMware Fusionをインストール。DebianのVMware Serverで使ってたマシンを数台コピーしてさくさく動かす。速い速い。Athlon64 3000+より断然速いな、あたりまえだけど。さすがCore 2 Duo 2.1GHz。

そのまま週末迎えてさいたまに用事を済ませにお出かけ。MacBookはMac OS Xのまま。しょぼーん。

と、思いきや……Macがさんざん売れてる理由を思い知らされることになるのである。 続きは次の記事 で。

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#2 周囲がMacユーザーだらけになっていくのも納得した7つの理由

というわけでMacBookを購入して1週間たつが、あまりの使い心地のよさにDebian入れる気が薄らいで来た。入れるにしてもVMwareの仮想ディスクで十分じゃないかという気すらしてくる。

なんでそこまで思ってしまったか、というと、理由はいくつも出てくる。

1. キーバインドがUNIXライク:

作業のほとんどをキーボードで済ませる人間には、キーバインドは重要だ。そしてUNIX系のキーバインドが優れているのは、単に俺が使い慣れてるだけでなく、その効率が高いためなのだ。

そのキーバインドが、Macではほとんど戸惑うこと無く使えてしまうのである。理由はMacのキーバインドがUNIXの伝統的なそれにそっくりだからだ。

まず付属のテキストエディタはCtrl+F/Bでカーソルを左右に、Ctrl+N/Pで上下に動かせる。これはEmacsキーバインドだ。

これがテキストエディタのみならず、MacのUI上はほとんどこうなのだ。Firefoxの入力フォームですら使える。Gnomeは設定してやらないと使えなかったのに。

また、いろいろ評判の悪い日本語入力システムである「ことえり」だが、こいつはCannaキーバインドが使える。Ctrl+I/Oで文節伸ばし縮め、Ctrl+F/Bで文節移動だ。Canna使いにはかなり嬉しい。

デフォルト状態でふだんの操作がそのまま使えてしまうというのがホントにすごい。

2. CLI環境も意外に充実している:

最初からEmacsだのrailsまで入ってるのはどうかと思うが、sshやsvn、GNU screenなど日常の作業に必要なものが一通り最初から入ってるのにはびっくりした。

できればこういったものはすべてパッケージにしてaptなりなんなりのようなものでインストールできるようになっていたほうが嬉しいのだが、買ってきてすぐ作業に取り掛かれたというのは非常に助かった。

zshなども入ってたし、dotfileを移して来るだけですぐにいつものシェル環境。デフォルトで入ってるのはどうかとも思うけども、他人のMac環境でもこれだけのツールがそのまま使えると考えると、それはそれで嬉しい。

また、openコマンドが非常に便利で、とりあえずなんでもopenコマンドに渡すとちゃんと適切なアプリケーションで開いてくれる。仮想マシンファイル(CLI環境化ではディレクトリに見えるけど)もopenに渡すとVMware Fusionで起動してくれる。

さらに「アプリケーション」や「ダウンロード」など、日本語で見えるフォルダもCLI環境化では英語表記になっている。これはCLIでは非常に使いやすい。

全部かはわからないがカスタマイズ可能なようで、例えばVMware Fusionをインストールすると「書類」フォルダに「仮想マシン」というフォルダができる。

これをCLI環境で見てみると、~/Documents/Virtual Machines.localized というディレクトリになっている。

Virtual Machines.localizedというディレクトリの中には.localizedというディレクトリがあり、そこに各種言語のstringsファイルがある。ja.stringsを開くと、

"Virtual Machines" = "仮想マシン"

と書いてあり、ここで変換を行ってるのがわかる。おそらく同様のファイルを作ると同じようにFinder上での表記を変えられるのだろう。

3. Spacesが思ったより便利:

や、要するにUNIX系のウィンドウマネージャによくある仮想画面なのだが、見せ方がうまい。

CompizのキューブやCompiz Fusionの横並び(どちらかというとこちらに近い)も悪くないのだが、一望するのに普通に2x2の4画面が出てくるのはとても見やすい。

さらに画面間のウィンドウの移動、画面自体の移動、さらにSpacesを開いた状態でもexposeできる。これが非常に使いやすい。

MacBookの画面は決して大きくは無いのだが、これのおかげで狭さをほとんど感じないで済んでいる。

4. Dashboardも使ってみると便利:

ぱっと広げてぱっとしまえるガジェットセットなのだが、これが以外に便利。通常画面は透過されて見えるので、計算機もはしっこにおいとけば見ながら数値を打ち込んで計算したり、単位換算できたりする。天気予報や世界時計など入れているが、使用頻度は高くないもののあると便利なもの、という感じだ。

5. トラックパッドが使いやすい:

実はタッチパッドが大嫌いなのだが、Macのトラックパッドは意外にもすんなり使えた。

有名な2本指でこするとスクロールの他にも、2本指でタップするとメニューが出てきたり(要するに右クリック)、設定によってはダブルタップ後に指を離さなければそのままドラッグできたりする。

さすがに慣れないので指が痛くなるが、これも使ってるうちに指の皮が厚くなるのだろう。

6. 外部ディスプレイがPlug&Play:

これは嬉しい。MacBookの外部ディスプレイ端子はMini DVIという他では採用してない規格なので汎用性が無いのだが、普通にさせば認識して動いてくれる。

さらにリッドクローズドモードとかいうらしいのだが、スリープさせてふたを閉じた状態でキーボード、マウス、ディスプレイをさし、任意のキーを叩いてスリープ解除してやると、ふたを閉じたまま外部ディスプレイだけで使える。

うちではなぜかこれが動かなくて、一度メニューからスリープさせて本体のキーボードを叩いて復帰させてやったら外部キーボードからも復帰するようになった。謎。

しかしリッドクローズドモードはけっこう使いやすい。普段使いはこれでいいような気がする。むしろこれでデュアルモニタできたりするとホントにメインマシンとして使えてしまう気がする。

そのへんはワイド型の大型モニタが解決してくれるのかもだけどね。

7. Front Rowおもしろい:

俺が買ったMacBookからはリモコンが別売になったのだが、標準でリモコンが付いてた理由がよくわかった。Front Rowというアプリケーションがあるのだが、これがiPhotoやiTunesといったアプリケーションをいわゆる「10フィートUI」で使えるものだ。

これで写真を見るとなぜか音楽が流れて来て写真をゆっくりスクロールしたり拡大したりしながらスライドショーしてくれる。へたくそな写真もなぜか感動的に見える。

非常におもしろいアプリケーションだと思った。リモコンが欲しくなって来た。

またMacBookの搭載スピーカーもそう悪くないので、普通の人が音楽や映画を楽しむにも十分じゃないかと思う。

ようするにMacBookを部屋においておけばラジカセ代わり程度以上にはなる。

というわけでMacすごいよ:

もうひとつ嬉しいのがVMware Fusionの存在。これのユニティモードは本当にMacとWindowsをシームレスに使える。Finderとエクスプローラのウィンドウが同時に出て、相互にファイルをドラッグ&ドロップすることも可能。

これだけできればWindowsユーザーはVistaなんぞに乗り換えるよりMac買った方がいいんじゃないかと思う。Windows代が高いのがネックだけど。

ふだんはリッドクローズドで大きな画面を使い、出かけるときには本体だけ持って家を出る。メインマシンを持ち歩く、というのが本当に現実味をおびて見える。

我々のようなヘビーユーザーはともかく、一般の人はそれでいいんじゃないかと思う。

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#3 Appleってすごく気がきいてるのに変なとこで致命的なんだよな

というわけで 前回の記事 でうっかりMacをほめちぎってしまったので、いろいろと気に食わないところを書いてみよう。

いや、表題はシャレじゃなくてマジでそう思う。すごくいいのに変なところで致命的にダメ。なんでこうなるんだろうねえ。

1. MacBookは腕が痛い:

MacBookのフチはなぜか段差があり、ここがカドになってるので、長袖でも着てないと腕にチクチクと痛い。しょんぼりだ。なにかちょうどいいあて布でもないものか。

ちなみに店頭で見てみたが、MacBook Airはこういう段差がないので痛くなさそうである。

2. 無線LANのAPリストに電波強度表示が無い:

おかげで公衆無線LANの電波が弱いことに気付かず、なぜ繋がらないのかとしばらくあたふたするハメになった。iPod touchではAPリストにちゃんと電波強度出るのにね。

3. キーボードがカス:

なんでなのかはよくわからないが、かなり打ちこぼす。Zが入りにくかったり、Returnが押しにくかったりする。なんとかならんのかこれ。俺の手がかなり小さいのもあるのだろうが、かなりしょんぼり。

4. Firewallがわかりにくい:

中味はipfwだからどうとでもなりそうではあるのだが、とりあえずメニューからは接続ネットワークによってFirewallの設定を変えるなどというオプションは見当たらない。家と公衆無線LANを同じ設定でなんて使いたくないのだけどね。

5. ターミナルがいまいち:

日本語表示するとすぐくずれる。フォントにアンチエイリアスをかけるとやたら太くなる。Gnome Terminalのほうがよほど使いやすいな。

6. Mac版のiTunesはなぜかShift_JISのID3タグが文字化けする:

しょんぼりだ。どうにもならないので覚悟してUTF-8変換をかけたのだが、アートワークの類がかなり壊れてしまった。Windows版ではShift_JISのID3も読めるのにね。

そしたら Tune-up iTunes というソフトウェアを教えてもらった。Shift_JISのID3タグをそのまま表示できるだけでなく、いくつか機能が足せるようだ。

変換する前に教えて欲しかったなあ……。

7. commandプレフィックスに慣れない:

WindowsやX Window SystemではCtrlが中心的なショートカットのプレフィックスキーなのだが、Macではそれらはほとんどスペースの左右にあるcommandキーになっている。

要するにCtrl+Cでコピーではなくcommand+cでコピー、という感じ。

これ自体は別にどうってことも無いのだが、Firefoxでよく使うCtrl+WやCtrl+Tがつらい。CtrlはAの横にあるものだが、小指でCtrlを押して人差し指でTやR、薬指でWを押している。

ところがcommandはスペースの横にあるので、親指や中指で押すことになる。そうすると上段にあるW/R/Tなどには指が届かない。

幸いcommandキーは右側にもあるので、右手でcommandキーを押せばいいのだが、マウスを併用している時はもうどうにもならない。

Aの横をcommandにでもすればいいのだろうが、そうすると今度はターミナルやEmacsの操作で困ることになる。

これはどうにも慣れそうもない。マウスを使わなければいいのだが、かといってHHK Proにはトラックバッドはない。

HHK Proの手前におけるトラックバッド無いものかなあ。

その他:

まあOSのサポート期間が明記されてないだのパッチ出すのが遅すぎる *1 だのは使う前にわかってることだし、このへんは普及に従って改善せざるを得なくなるだろう。

例えばFinderにはiDiskがいつも表示されてて、クリックするとAppleの.macサービスへの加入を促される。こういうのはMSがやったら批難轟々だろうし、下手すると当局から指導が入るかもしれない。

普及してないがゆえに黙認されてるダメなところ、というのはMacにはけっこう多い。それはまあ、普及すれば対応せざるを得ないし、しなければさほど問題にならないということなのかもしれない。

とりあえずUNIX系のユーザーランドだけDebianにしてくれないものかなあ。

(@497)


*1: こないだのセキュリティアップデートは1ヵ月遅れだった。3ヵ月遅れも普通だった数年前にくらべればだいぶ進化してると言えよう。ハイハイがつかまり歩きになった程度かそれ以下のような気もするが。
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2008年03月12日(水) [過去の今日]

#1 Advanced/W-ZERO3[es]をMacでモデムとして使おうとしたら見事に罠にハマった記録

MacBookを持ち歩いてると、無線LANが入らない地域もけっこう多い。特に田舎だとほぼ無い。マクドナルドが入ってるスーパーはほぼmobilepointが使えるのだが、それ以外は壊滅という感じ。

ということでせっかく持ってるどエス──Advanced/W-ZERO3[es]をモデムとして使うことに。

W-ZERO 3 Modem Driver があればすぐ繋がる……はずなのだが、なぜか繋がらない。よく見たら1.3.3を入れていた。どエスで使えるのは1.3.4だ。

ところが1.3.4を入れても反応しない。USB給電はされてるのだからドライバは動いてるはず。しかしネットワーク設定にW-ZERO3が出てこない。

おかしいなあと首をひねっていると、IRCで うかりたん が /System/Library/Extensions をtouchしてみたらどうだとアドバイスをくれた。

意味がわからなかったので聞いてみると、Mac OS Xはドライバをキャッシュしているのだそうで、このディレクトリの更新日付が新しければそのキャッシュを作り直すのだそうだ。

なるほど、1.3.3をいれたときのキャッシュから更新されてない、というのは考えられるな。

ということで

$ sudo touch /System/Library/Extensions

として再起動。

すると見事にビンゴ。正常に認識されてさくさく使えた。

なんとまあ、恐ろしい罠にひっかかったものだ。うかりたんがいてくれなければ罠にハマってることにすら気付かず一生使えなかったかもしれない。感謝感謝。

というわけでとりあえず問題なく繋がったのでよし。sshも多少反応の遅さはあるが使えなくは無い。

しかしGmailはそのままじゃちょっと無理っぽい。HTMLバージョンでの表示をおすすめされてしまった。

それでも2xなのでISDN並みの速度は出てるんだよなあ。自分もそうだが、ネット全体も贅沢になったものだ。

そんな中でもさくさくと検索結果が出てくるGoogleのウェブサーチはやっぱすばらしいな。無駄が無い。

(@579)

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2008年03月15日() [過去の今日]

#1 オタクに怯える子を持つ人々

その「少女」は本当にいないのか? という記事。

ふざけんなよ、たかだか漫画やアニメで実際の犯罪に結び付くわけがねーだろよ。表現の自由を縛りつける事の方がよっぽどこえーだろうよヴォケが!

……と、いいたいのだが……

実際のところ、言いたいことはよくわかる。

本音の部分では「ロリコン気持ち悪いから死ね!!」 だと言う人もいるけど、実はこれこそ大きな勘違い。

気持ち悪いとかそういう問題じゃなく、 恐いんだよ。

だってそうだろう? 実際にやるかどうかはともかく、子供を性欲の対象として見る人が目の前にいたら、自分のところの子供も性欲の対象にされてしまうと考えて遠ざけるよ、そりゃ。子供が傷つくところなんて見たくないもの。そんなところ想像もしたくないもの。そんなの恐すぎるもの。

昨日まで元気に笑ってた子供がだよ、恐怖に怯えて笑うどころか口もきかなくなる。下手したら殺される。

幼稚園児にしか見えないようなキャラクターが性欲をそそる恰好をして、それを買いあさってるような人がいたら、普通まっさきにそう考えるよ。 性的視線 とかそういう問題じゃない。

悲しいことに実際にそういう事件が定期的に起きてるしね。 子を持つ親なら過敏になるのもしょうがないとは思うんだ。

たとえて言うなら、本物かどうかわからない銃を構えながらどうやって人を殺すかという話をにこやかにしてる連中がいて、「あ、全部フィクションですから」「ホントに殺したりしないすよ」と言われて安心できるかっていうか、そんな感じ?

もう少しありがちな例を出すなら、ほらDQN系とか言われるやつらがいじめられっ子にゲンコツ振りかざして殴るふりとかしてからかって遊んでることあるじゃん? 実際殴ったりしないんだけど、いつでも殴れる。そんでいじめられっ子は相手が本気か冗談かわからないから恐いわけで。まさにああいう感じ?

結局「性欲」という相手の内面の問題だから、他人からはそいつがどこまで本気なのか、実行するのか、さっぱりわからないから怖いわけ。恐ろしいわけ。

だからこそ、そういうマニアは自分の行動を厳しく律してるのも俺は知っている。コミケというのは全部がそうじゃないとはいえ、変態性欲漫画がごろごろしてる市場だ。だからこそ、来場者はマナーにうるさいし、自分にも他人にも厳しく接している。

オタクがウザがられがちなほど細かいことまでうるさいのは、そういう理由もあるんだ。

別に性的な話だけじゃない。TRPGで有名な笑い話だけど、喫茶店でスパイゲームの話をしてて、KGBを何人殺したとかそういう話で盛りあがってたら、お店の人に警察を呼ばれたっていう話がある。

我々は特殊な趣味趣向を持ってる人間だから、周囲の人にご迷惑がかからないように注意しましょう、というのはオタクの矜恃なわけだ。 *1

もちろん、俺は法律が表現規制を行うのは大反対だ。日本の規制が緩すぎるというのも事実だし、規制強化はやむなしとは思う。だからといって表現規制まで行うのはやりすぎだ。

陽気婢というポルノ漫画家がいるのだが、はじめてこの人の絵を見たとき、小学生が性行為をしてるのかと思ってびっくりしたのを覚えている。しかし、実際に読んでみると小学生に見えた登場人物が実は大学生や社会人だったりして、さらに驚いた。

もっと驚いたのは、作者の世界観に入り込むと、小学生に見えてたはずの登場人物がちゃんと大学生なり社会人に見えて来るのだ。

絵の世界観というのは非常におもしろいなと思った。

陽気婢の漫画はポルノでありながらポルノを越えた面白さがあり、俺はすぐにファンになった。実際ポルノ以外の漫画も書くようになっていた。すっきりした絵柄は(ポルノとは矛盾するが)いやらしさが無く、当時付き合ってた彼女も楽しく読んでたのを覚えている。

すでにあちこちで指摘されてるように、法律で規制が行われると既存の漫画文化が根こそぎ破壊されるのは間違いない。しずかちゃんの入浴シーンがあるからドラえもんも児童ポルノなんてことに本当になりかねない。

こういったものは放送禁止用語のような業界内の倫理基準程度に留めておくべきだ。

倫理が法律化されるとロクなことがない。 20歳以上じゃないとみりんや料理酒も買えない なんていうバカな話も現実化してしまった。

だがむしろ、こういったことは業界がきちんと内部で押さえこんでないから法律でしばらざるを得なくなるのだとも言える。

さて、先述のオタクの矜恃は、今も健在だろうか? 業界も消費者も、自分が特殊な趣味趣向を持ってるのだという自覚のもと、周囲に不安を与えたりご迷惑をおかけするようなことの無いよう、気をつけているだろうか?

俺にはそうは見えない。

アニメにモザイクいれまくってかえってエロくなったと喜んでたり、からみもヌードもないから未成年でもポルノじゃないですと主張したり、ロリコン自認してペドとは違うのだよペドとはとか言ってる場合じゃねえだろと。辞書ひけっつーの。俺辞書勝手に作ってんじゃねえよと。

規制強化自体には諸手をあげて賛成するので、どうにか表現規制だけはやめにしてもらいたい。そのために業界の自主規制なりなんなりが強化されてもいいから、法律で禁止というのだけは勘弁して欲しい。

(@537)

追記:

高めのボールで思う壺 - 今回はユニセフ協会の作戦勝ち という記事。

何がともあれメディアやブログ界隈で児童ポルノに対する議論が盛り上がったこと、準ポルノ規制反対に批判が集中したことで議論の中庸は児童虐待コンテンツ規制に対して賛成となり、単純所持違法化に向けて充分な地均しになった。早ければ今国会にも児童ポルノ法改正案が出るんじゃないかな。

とのこと。

なるほど、という感じ。

まあ俺はそもそも規制強化には賛成なのでそれはそれでいいのだけども。

僕が児童ポルノ法反対の理由 という記事も。

みんなあまり知らないかもしれないけど、コンビニに置かれているエロ漫画雑誌は女子高生はNG。僕はとある漫画雑誌で打ち合わせでそれを言われたにもかかわらず、すっかり忘れて主人公を高校生に設定してしまい、慌てて制服をポロシャツに修正した事がある。

なるほど、出版社はけっこうちゃんと自主規制してるのか。

わりに……まあいま通販あるからなあ。ニッチ需要はダイレクト販売みたいな。いやそれは自体はいいことなんだけど……。まあそういう風にも使えますわな。

性的対象って何歳から何歳までっていう明確な線引きは存在しないと思う。初潮から閉経までって僕は思うし、性ってそういうもんだろうとか思うけど、人間的には間違ってるらしい。

これについては大昔は正しかったのでは?

食生活の変化で初潮年齢が早まってたり、社会状況から社会人になる(責任が取れる)平均年齢がどんどんあがっているのも事実なわけで。生物学的には16〜24歳くらいで出産するのがよいとかいう話も聞いたことがある。でも社会状況的には適齢期とは言えない年齢だよね。

実際昔の15歳と今の15歳じゃ大人度が全然違うでしょ?

心身の成熟度のバランスがくずれてるというのは、こういう問題の一因ではあるんだろうな……。

(@706)


*1: だから目立つことする奴等が叩かれたりするんだよな。あれも過剰反応だと思うが。
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2008年03月19日(水) [過去の今日]

#1 充分に環境の整ったMacBookはDebianと区別が付かない

普段の俺の環境は、ターミナルが2枚とEmacs、それにFirefoxという環境。 メールの読み書きはEmacsだし、操作はほとんど端末でシェルを使う。

で、MacBookをリッドクローズドで使い、大きな画面にターミナルを2枚立ちあげ、Carbon Emacsを立ちあげ、Firefoxを開いてみると、もはやほとんどいつもの画面。

ウィンドウ切り替えなどの操作に使う修飾キーがCtrlではなくcommandキーになっていてやや戸惑うが、それ以外はほとんど同じ。

そう、もう日常の操作をしてるぶんには、Debianを使っているのとまったく変わらなくなってしまった。

もちろん、コンパイルする時にauto-aptが使えないだとか、アップデートがapt-getで再起動いらずじゃないとか、そういう場面に出喰わすと「ああ、Debianじゃないんだよなあ」とか思ったりもする。

でも普段の操作はもうほとんど区別つかない。たまに気付いて「ああ、俺Mac使ってるんだっけ」と思うくらいだ。

こういう環境は、ほぼオープンソースで構築されているので、実はWindowsなどでもやろうと思えばできる。しかし、その構築の手間がはんぱ無い上に、動作の遅さなどがけっこう耐えがたいものがある。

その点 Mac OS X は、本物のUNIXなので、Debianほどではないにせよ簡単に構築可能であるし、動作速度も申し分ない。XサーバもApple公式のものがあるので、非常に安定。コマンドラインからウィンドウ立ち上げるのに重宝する(displayコマンドとか)。

つまるところ、今までのスタイルをほとんど変えることなく、ドライバで悩む必要もないし商用アプリも使える、という環境なわけだ。ノートで持ち歩くには最適なものを買ったかもしれない。

さらに困ったことに、2年前に買ったいまのDebianマシンよりも速いのである。Core 2 Duo速すぎ。

これでデュアルモニタなどできてしまったら、ほんとにメインマシンになりかねない勢い。いやさすがにノートにDVIが2つついたりはしないだろうけど。

(@807)

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Sugano "狐志庵" Yoshihisa(E) @ 美紗緒ネットワーク <koshian@misao.gr.jp>
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