2007年06月10日(日) [過去の今日]
#2 5年後のアニメはネット配信が中心になる
経営者倶楽部 2011年、テレビが消える という記事を Matzにっき でハッケソ。
放送に流れてる広告費がネットに流れ込んで来て、2〜3年で今のTVの広告売上は半減するだろうとおととしくらいから考えていた。さすがに半減とは言わないまでも、じりじりとネット広告は伸びているようである。
しかし考えてみれば地上波デジタルに完全移行となる2011年、本当に全家庭が地デジに移行するとは思えない。だったら見なくていいや、という世帯が少なからず出てくるはずである。代替手段はネットでもCSでもいくらでもあるのだから。
となると、TV局の広告売上半減というのも現実味をおびて来る。2011年は日本におけるネット広告の爆発的普及が見込まれるだろう。
そこでオタクのはしくれとして真っ先に心配になるのは、アニメの供給である。
今はアナログ地上波があるから、録画してiPodで見れる形式に変換したり、デジタルデータに落しこんで見れない地域の友達同士で融通しあったり、ということができる。地デジ時代でもアナログキャプチャなりHDMIキャプチャなりで、苦労はしても同じような事はできるだろうと考えていた。
しかし、TVの広告価値が半減してしまうのでは、そもそもTVでアニメを放送するかどうか疑問になってくる。
現状のYouTubeやニコニコ動画の状況を見てもわかるが、オタクはたいていコンピュータが扱えるし、アニメならばネット配信でも充分成り立っていける土壌はある。向こう4年のうちにネット配信のノウハウを確立してしまえば、現行のUHFアニメなどは視聴者層を広げられるし、そのままDVDや原作本、あるいは類似作品関連商品の通信販売に繋げられるしで、いいことずくめだ。
そうしてネットでのストリーミング配信がアニメの中心を占めるようになると、問題は録画である。
ストリーミングは表向き録画できない事になっているし、どうにか保存しようと思ってもかなりめんどうなのである。ましてやiPod用のビデオ形式に変換まで考えると、元ソースはさすがにTV放送よりは質も落ちるし、少なくとも今より良くなる事なんてありえない。
まあオンデマンドで見られるなら録画の意義もさほど無いのかもしれない。ホットスポットが増えて、モバイル機器でもWLAN経由でさくさくとアニメが見れるようになるのかもしれない。
そして録画できないとなれば、手元に置いとくにはDVDを買うしか無い。アニメの売上もアップである。
うーん、録画できなくなる心配を書こうと思ったのだが、むしろ天国のような未来が見えて来たな。それはそれでいいのかもしれないが。
(@875)