狐の王国


2007年07月01日() [過去の今日]

#1 Xorgのキーボードドライバがkeyboardじゃなくてkbdになってた

なんか朝9時ごろにマシンが固まってたみたい。んで再起動したら、Xが立ち上がらない。なんだろうなーと思ったら、どうやらkeyboardドライバが読みこめないとか。

んでみてみたら、/usr/lib/xorg/modules/input/ に keyboard_drv.so が無い。よく見たら kbd_drv.so はある。名前変わったのかな?

/etc/X11/xorg.conf の、

Section "InputDevice"
        Identifier      "Generic Keyboard"
        Driver         "keyboard"
        Option          "CoreKeyboard"
        Option          "XkbRules"      "xfree86"
        Option          "XkbModel"      "pc101"
        Option          "XkbLayout"     "us"
EndSection

ここを、

Section "InputDevice"
        Identifier      "Generic Keyboard"
        Driver          "kbd"
        Option          "CoreKeyboard"
        Option          "XkbRules"      "xfree86"
        Option          "XkbModel"      "pc101"
        Option          "XkbLayout"     "us"
EndSection

と書き換えたらあっさり起動。こんなんNEWSにあったかなあ。見逃してたのかしら。

(@280)

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#2 18歳未満閲覧禁止の性教育ビデオ

へんなspamが来た。

Subject: 正しい性教育ビデオ2

という件名なのはまだいいとしても、本文をみると、

≪注意≫18歳未満の方は視聴出来ません。≪注意≫

……おい。

18歳未満が試聴できない性教育ビデオってなんだよ!!

誰を性教育するんだよ!!

最近のspamおもしろすぎ。逃避先が増えてしまって困るわー。

(@512)

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2007年07月02日(月) [過去の今日]

#1 UFO事件を隠蔽してると思わせた方が都合がいい事情ってなんだろう?

「ロズウェル事件」60年後の真実? という記事。 ロズウェル基地の報道官だったウォルター・ホウト氏が亡くなり、宇宙人らしきものを見たという証言が遺されていた、という話。

こんなの本当に機密ならこんな形で出てきたりしないと思うのだが、実際アメリカ政府は何を考えてるんだろうね。

あのロズウェル事件が何だったのか、実際のところはわからないが、宇宙人やUFOだと思わせてた方が都合がいいってことなんだろうか。

別に宇宙人やUFOの存在を肯定も否定もしないけども、実際に何かを隠していて、それがUFOだと思ってもらってた方が助かるような事情といったら、いったい何があるだろうか。

やっぱ軍事機密なのかなあ。案外「その方がロマンティックだから敢えて真実隠しとこうぜ」なんて話だったりするのかな。

(@332)

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#2 妙に上りが遅い原因はなんだろうか

ちょっとファイルのやり取りをするのに、えらく時間がかかる。異様な程遅くて日が暮れると言われる。うちの回線は3年前からBフレッツで、上りは60Mbpsくらい普通に出ているはず。おかしい。

それで rbbtodayで計測 してみると、

SPEED 2.5 (speed.rbbtoday.com)
計測日時 : 2007年7月02日月曜日 16時58分23秒
  下り(ISP→PC): 41.21Mbps
  上り(PC→ISP): 2.41Mbps

なんじゃこりゃー!

2MってどこのADSLですか。このISP、近いうちに転送量制限をかけると聞いてるが、それはまだのはず。ためしに別セッションで繋いでる別のISPのほう経由で転送してみたら、多少速くはなったがそれでもまだ遅い。

いくらなんでもこんな遅いのありえんよなあ。別にWinny使ってるわけでもないし、いきなり制限食らったということも無いと思うのだが。

しかし困った。こんなに遅いんじゃ仕事にも影響が出る。今回は遊びのファイルだったからまだいいものの、これじゃ困るなあ……。

(@393)

もしかしてskype?:

そいや最近よくskypeを連絡用に使ってる。これもそういえばP2Pか。一緒くたに規制されてる可能性もあるのか?

(@408)

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2007年07月03日(火) [過去の今日]

#1 「◯◯という条件を満たしていないものは信じられない」という言説は信用に値するだろうか?

コメント欄の無いブログは信じるな という記事。

昔から「自分を善人だという善人はいない」だとか「科学的説明が付いてないものは信用できない」だとか言う人がいるが、それはどれだけ信用できる言説だろうか。

ある条件を満たしてない場合は切り捨てられるというなら、それは機械が判断できるということだ。機械に判断できる程、世の中はシンプルなもので溢れてるだろうか?

「自分をAであるというAはいない」も「科学的説明云々」も実に脆いもので、例外はいくらでも出てくる。

コメント欄の無いblogが信用できないというのも同様に、例外はいくらでもでてくるだろう。そう機械的に割り切れる話でもない。

じゃあ例外をのぞけば正しいのか、というと、それこそ何%までなら例外なのかという話になってしまう。結局のところ一般通例を成立させるにはそれなりの長い期間と調査が必要で、個人のたかだか数年の経験則から成立ようなものではないということになる。

このサイトもコメント欄が無いが、そもそも俺が hns を設置した2001年にはまだコメント機能が無かった。そのうちコメント機能がついたのだが、いくつかの理由があって使わないまま現在に至っている。

コメント欄はspamの温床になるのは分かり切ってたし、かといって有効な対策も今のところ思い付いてない。最近のblogシステムはコメントにspamフィルタや認証がついてるものも多く、それの出来次第では導入してもいいかな、とは思ってる。が、基本的に俺はコメント欄は好きではない。

なぜかというと、コメント欄なんて議論にまったく向かないのに議論をふっかけてくる輩がいるからだ。そういうのはめんどくさいのでメールか自分のblogでやって欲しい。refererは見てるので発見次第返答を書く。最近は一言コメント程度の返答は はてなブックマークで付けてる ことも多い。

「ツッコミたいのでコメント入れさせろ」という要望もあるのだが、自分のblogに書けず、メールでも送れないようなツッコミが有用なものだとも思えないのだよな。

この問題はここ数年ずーっと考えていて、コメント欄が議論に向いたインターフェイスになればいいんじゃないかとは思ってる。blogがそのままMLのようになればいいんじゃないかとか、いろいろ考えてはいるんだが、まだこれだというアイデアが出てないのが現状だ。

ま、それはともかく、ものごとはそう簡単に通例化しないすよ、というお話。特にblogの歴史なんて始まったばっかで、みんな狭い経験則しかしらないしね。俺だって人よりは読んでる方だと思うが、400万もある日本語ブログのうち、たかだか300かそこらしか読んでない。0.01%の調査もできてないのに一般化なんて無理無理。

(@500)

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2007年07月05日(木) [過去の今日]

#1 加害者少年が凶悪犯罪を犯す事情

激論「太田総理」で騒動 民主議員が「お詫び」 という記事。ちょっと前にも 痛いニュース で話題になってたね。

もちろん俺もこのもの言いはよくないと思うし、叩かれてもしょうがない、詫びを入れる事態になったのも当然、とは思う。

だがこの民主党議員の言う「犯罪を犯す事情」というのも、理解できなくは無い。

それは加害者も「子供」だということだ。

子供だからって許されない事は当然ある。人を殺す、それもいじめ殺すなんてのは許されていいはずは無い。

だが、そういう他人を「いじめ殺すような子供」に育った原因というのも、当然あるのだ。

少し時間をさかのぼって考えればいい。3歳児が走行中の車に石を投げて誰かが大怪我したとしたら、その責任は誰にある? 当然、親だ。じゃあそれが4歳なら? 10歳なら? 15歳なら?

こう考えると「俺は15歳なら責任取らせていいと思う」とか「いや、18歳までは無理だろ」とか、個人の主観で判断するハメになる。

そのために法律で成人年齢が決められ、そこを境に責任が親にあるか本人にあるか判断するようになってる *1 のである。

そう、責任は親にあるのだ。そう育ってしまった原因も、そこにある。だから親にきっちり責任取らせればいいと思うのだ。一律というわけにはいかないだろうが、子供が死刑に値する事件を起こしたら、親が死刑になればいいんじゃないか *2 と思う。

子供はきっちりと少年院で「育て直し」を施し、成人してもまだ更生の見込み無しなら改めてそこで死刑に処してもいいのではないだろうか。

それを実行するのは相当難しいのはわかってるが、なんとかそういうふうにできないかなあと思うのだ。人ひとり殺しておいて、子供は数年で何事もなかったように少年院から出て、親は何ひとつ責任を取らない *3 なんて、あっていいはずはないのだから。

(@034)


*1: 成人年齢の引き下げという話なら俺は賛成するけどね。
*2: そもそもそういう覚悟の元で育ててるという気持ちが伝われば、犯罪もおかさないんじゃないかという気はするんだけどね。まあこれは希望的観測かもしれん。
*3: 親を奪われる兄弟の事も考えてやれと言われそうだが、むしろそっち方面からの意見を聞いてみたい気がする。誰も責任らしい責任を取らないのがいいのか、はたまた責任こうやって取ってますみたいな話になるのか。
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#2 ベータ版が出た途端に安定版の配布をやめるSkypeは腹を割って死ぬべきだ

チャットも通話も便利な便利な Skype 。俺はもちろんDebianユーザーなのでLinux版のdebパッケージを使っている。

先日 aptitude upgrade したところ、Skype 1.4ベータがインストールされた。ほうほう、画面も一新されてなんかヨサゲっぽい? 常用してもいいかなー?

なんて思ってたら、チャットウィンドウを立ち上げているとCPUを常時20〜30%ほど食い、ロードアベレージがガンガンあがり、そのうちフリーズするという現象にでくわした。kinput2を使ってるのでそのへんかなあ。ていうかSCIMを普通に使わせてくれ。

で、こりゃどうしょうもないってんで1.3に戻そうと思ったのだが、 Linux版のダウンロードページ からは1.4 Betaしかダウンロードできない。なにそれー。

ベータでしょ、β。Betaなんでしょ? なんで安定版消しちゃうのよ。全員ベータ使えってか? そりゃないだろーよおいー。

前のdebなんてもう消えちゃってるし、どうしたものだか。とほほ……。

一応バグ報告はしておいたけども、古いバージョンも残しといてくれよ、Skypeさん……。

(@997)

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2007年07月06日(金) [過去の今日]

#1 個人ニュースサイトからReBlogへ、時代は動く

1ヵ月前の記事だが、 なぜ「はてぶ」のhotentryに入ってもたいしてアクセスないのか。 というものがあった。

最近ブロガーから良く耳にするのだが「はてぶ」のhotentryに入っても たいしてアクセスがないのはなぜだ。個人ニュースサイトに張られたほうが よっぽどアクセスがとれる……

いやまったくその通りで、実際人気ある個人ニュースサイトに貼られた方がたくさんの人に見てもらえてる。 カトゆー家断絶さん や、 RinRin王国さん にはよくリンクして頂いていて、その度に数千人もの人々が俺の書いた文章を読んでくださっている。本当にありがたいことだと思う。

しかし、実は俺自身は、そういうリンク列挙系の個人ニュースサイトというものをほとんど見たことがない。 最近はよくリンクして頂いてるおかげで、refererを辿ったついでにおもしろそうなものを見つけると読んだりしている(これが貴重な情報源になることもあるにはある)が、自分の巡回ルートに入れるということはまず無い。例外は セキュリティホールmemo だが、情報源が増えたので昔ほど「絶対見逃せないサイト」でも無くなって来た。

逆に最近ウォッチしてるのは、 otsuneさんのtumblr だったりする。 その他、俺が主な情報源としてるのは、ブログや企業のニュースサイトを除くと、やはり はてなブックマーク などのソーシャルブックマークやソーシャルニュースサイト、それから Twitter のログなどである。

ソーシャルブックマークやソーシャルニュースは元々小さなblogという風体であったし、さらにはtumblrなどはそのままミニブログと呼ばれている。こういったシステムを使って他人の記事などにリンクを貼り、たまに一言コメントなどを付けるというのをreblogと言うらしい。

さて、こういうreblogとリンク列挙系の個人ニュースサイトに、どんな違いがあるというのだろうか?

reblogも個人ニュースサイトと同じようなもので、リンクや写真の転載によって成り立っている。違うのはそういうコレクション的な行動を助けるブックマークレットなどが整備されたシステムになっているということくらいだ。 結局本質的な違いは無いということになる。恐らく俺がこういうものを見るようになったのは、単に趣味嗜好が近い人がこういうことを始めるようになったこと、RSSリーダーに取りあえず突っこんでおけることの2点しか、理由は無いのだろう。

ただ、今は時代が変わりつつある過渡期だ。実際、この1ヵ月ほどの間に、はてなブックマークからのアクセスも増えて来ている。

はてなブックマークには「お気に入り」という機能があって、はてなブックマークでおもしろそうな記事をブックマークしてる人がいたら、その人を「お気に入り」に入れることができる。そうするとそのお気に入りに入れた人たちのクリップした記事は、コメントとともに一覧できるようになっている。

中には数百人もの「お気に入り」ユーザーを抱える人もいて、そういう人たちの影響力が徐々に強くなっているのを感じる。そのうち彼らも大手個人ニュースサイトと同様、数万人に情報を提供する存在になるのかもしれない。

個人ニュースサイトからreblogへ、時代は少しずつ動いているのだろう。その理由は単純で、単に「そのほうが手間がかからない」からである。そりゃブックマークレットのボタン一発で完了しちゃうんだから、簡単すぎる。別に 偉くも凄くもない 話で、ただ手間がかからず簡単という、それだけの理由で時代が動いているのだと、俺は思う。だって本質的な違いは何も無いのだから。

(@786)

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2007年07月08日() [過去の今日]

#1 ネットは善意で溢れている、暴力的なほどに

Web2.0な監視社会? という記事。 通信インフラと機材、そしてウェブサービスが浸透したことで、 個人レベルで監視+記録+発信+転載ができる という話。

人々は、「善」なんだろうか。私はここまで楽観的にはなれないし、悪意の吹きだまりのような場所が、ネット上にあることも知っている。「Web2.0」はそうした悪意すら、大量に乗せて走っていくはずではないのか。

俺はそうは思わない。悪意の吹き溜りなんてところがあるなら、教えて欲しい。

一見「悪意だらけ」に見える場所ならいくつか知っている。例えば Yahoo!掲示板の海外ニュースカテゴリ などは韓国嫌いの温床だし、2ch界隈で行われる「祭り」なども、悪意に見えることもあるだろう。

だが、これらは悪意ではない。前にも書いた記憶があるが、むしろ「善意の暴走」なのである。

誰かが「悪い事をしている」、その点を見て「許せない」という気持ちが、そのまま発露され、行動に繋がる。それが2chの「祭り」の正体であり、ネットに溢れる韓国嫌いたちの行動理由なのである。

もちろん行き過ぎはある。善意からの行動とはいえ、暴走しているのだから行き過ぎてるのはあたりまえだ。が、逆に考えてみれば、民意がそのまま反映されてるとも言えるかもしれない。

こういう暴走を止める事ができるのは、一人一人の教養レベルの向上以外にはあり得ないだろう。幼稚な正義感が人を傷付けるというのは昔からあったことだが、それがネットの力で発露しやすくなっている、というのが問題の中心であるからだ。

そのためには、教育システムを改善しなきゃいけない。教員のレベルもあげなくてはならない。しかし、時代があまりに速く進みすぎていて、追いつかない。これがネット周辺で起きてる事件の本質だと、俺は考えている。

だが、光はある。ネットは正義感が暴走しやすい場所ではあるが、ネットの本質は大量の情報を短時間で吸収できることにある。ネットに参加し、ネットの議論を読み、またその議論に加わることで、人間の教養レベルはものすごい速度で成長する。 羽生善治氏の言う「高速道路」 がそこにはある。本格的な教養を身につける前段階くらいの知識は、この高速道路に乗ることであっという間に身につくだろう。

ネットの問題はネットしか解決できない。ネットのスピードについていけるのもネットだけだからだ。

だから俺はよく人に「ネットを読め」「ネットに参加しろ」と言う。今のように携帯電話でチラ見する程度じゃなく、本格的にネットを情報収集ツールとして使えと。

もちろん今のブラウザやRSSリーダーは、まだまだマニア向けすぎる嫌いはある。それを解決する方法は、俺も考えている。いくつかアイデアはあるし、少しずつではあるが作り始めている。

そういう行動をしてる人は、もちろん俺だけではないはず。もっともっとたくさんの人が、ネットをもっと活用しやすくするための努力を続けてるはずだ。

だから俺は楽観している。今は暴走しがちな善意も、ネットに参加していくことで、次第に落ち着いていくはずだ。人間には、正しい方向に向かおうとする力が備わっているのだから。

(@516)

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2007年07月12日(木) [過去の今日]

#1 はてなスターで甦る高橋名人の想い出。

子供の頃、ファミコンブームというのがあった。秒間16連打を繰り出す高橋名人が、ヒーローだった。

俺は素直にヒーローに憧れちゃうタイプだったので、さっそく連打練習をした。鉄アレイを手に縛りつけ、腕を痙攣させた。

そのうち秒間15連打を謳っていたジョイボールより速くなった。すわ16連打かと思ったが、そこまでは行ってなかったらしい。

だが、この身につけた連打能力は周囲でもナンバーワン。いまだに連打で自分より速い人に出会ったことは無い。

……まあ今は連打機能ついたパッドがいくらでも転がってるしね。

そこで登場の はてなスター である。このサービスは、おもしろかった記事に星を付けることができる。クリックすると星がひとつずつ増えて行く。

もうお気づきだろう。そう、マウスボタンを連打するともの凄い勢いで星がだだだーっと増えて行くのである。楽しくてしょうがない。

というわけであちこちのはてなダイアリーの星を連打しまくり、うっかり数百とか増やしてたりする。俺は非常に楽しいのだが、増やされた方はどう思うんだろうか。

(@347)

追記:動画もつけてみたよ! わかりにくいけど!!:

ちなみにこの連打をしたあと、マシンがしばらくかたまりました(汗)

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#2 「雨ニモアテズ」というパロディ詩に見る今の子供たち

現代っ子にぴったり? 「雨ニモアテズ」宮沢賢治の故郷で発表 という記事。この詩をとりあえず全文引用してみよう。

雨ニモアテズ 風ニモアテズ
雪ニモ 夏ノ暑サニモアテズ
ブヨブヨノ体ニ タクサン着コミ
意欲モナク 体力モナク
イツモブツブツ 不満ヲイッテイル
毎日塾ニ追ワレ テレビニ吸イツイテ 遊バズ
朝カラ アクビヲシ  集会ガアレバ 貧血ヲオコシ
アラユルコトヲ 自分ノタメダケ考エテカエリミズ
作業ハグズグズ 注意散漫スグニアキ ソシテスグ忘レ
リッパナ家ノ 自分ノ部屋ニトジコモッテイテ
東ニ病人アレバ 医者ガ悪イトイイ
西ニ疲レタ母アレバ 養老院ニ行ケトイイ
南ニ死ニソウナ人アレバ 寿命ダトイイ
北ニケンカヤ訴訟(裁判)ガアレバ ナガメテカカワラズ
日照リノトキハ 冷房ヲツケ
ミンナニ 勉強勉強トイワレ
叱ラレモセズ コワイモノモシラズ
コンナ現代ッ子ニ ダレガシタ

記事によれば、小児科の医者が「まさにぴったりだと思った」とのこと。本当にそうだろうか?

確かに俺にもこういう子供に心当たりがある。もちろん全員がというわけじゃないが *1 、確かにそういう子供が多いのだろう。

だが、同時に俺はそういう子供も含め、産まれたばかりの頃から見てもいる。 そういう経験から言わせてもらうと、3〜4歳くらいまでの子供ってのはみんな、好奇心旺盛で元気でよく遊んでいたずらっ子。この詩に描かれるような子供像はありえない。多少の個性はあるものの、だいたいみんなそんな感じだ。

しかし、その年齢を過ぎて行くと、だんだん様子が変わって来る。親や友達やテレビの真似が身について行く。そう、環境に適応して行くのだ。 この詩で描かれるような子供になるのは、小学校にあがってからだと思う。

そんなに大量の子供を見てるわけではないのだが、小学校にあがってからの子供は、だいたい2つに大別できるんじゃないだろうか。

自信を身につけた子供は強い。好き嫌いを遠慮なくはっきり言う。時には人を傷付けて遊ぶこともある。本人はそれを自覚してない事が多いように思う。活動的かというとそうではなく、やりたくない事は「やだ、めんどくさい」とはっきり拒絶する。おもしろくなると積極的に動く。

自信を失った子供は、逆に口をつぐんでいく。口数が減り、自己主張をしなくなる。ただ環境に流されていて、自分から行動しようとはしない。とにかく責任逃れをしようとする傾向が強く、問題が起きるのを自分のせいにしたくないという理由で見過ごそうとしたりする。

こういう子供になっていくのは、もちろん環境のせいだ。詩は「こんな現代っ子に誰がした」と締めくくられてるが、したのはもちろん周囲の大人たちだ。この詩を書いたというどこぞの校長自身も、それに荷担してるはずなのだ。

子供だってそれなりの知能がある、一人の人間だ。つまらないことはやりたくないし、おもしろいことは自分からやろうとする。ちょっとしたことで自信を身につけたり失ったりする。他人に優越したいという欲望がある。

作業をぐずぐずやるとこぼす前に、その作業をやることで誰かが喜ぶ姿を見せたのか? 公園でボールを蹴っ飛ばす楽しさを教えてやったのか? 外にあるおもしろいことを、見せてやったのか? いたわる心が無いと言う前に、子供をいたわってやったのか?

それをしてやる大人がいなければ、そりゃそういう子供にもなるだろう。

まあわからんでもない。今の時代で生きてくためには、子供との関わりが薄くなる程働かなければならない事情もあるだろう。だから賢い人ほど、子供を産まなくなっている。

だがどうにかしなければいけないのは間違いないだろう。子供との関わりを増やし、子供に愛情を注ぐ時間を作っていかなければいけない。

やれない理由なんてどうせいくらでも出てくるから言わなくていい。大事なのは、どうやったらできるかだ。

自分の子供はいない俺だが、一緒に考え、実行していきたい。

(@850)


*1: あたりまえの事なんだが、こう書かないと「全員がそうなわけじゃない!」とかいってごく少数の例外を出して来る、というパターンな人がいるので……。せちがらいよなあ、ネットの世界も。
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2007年07月13日(金) [過去の今日]

#1 はて☆すた登場で俺の時代がやってきた

はてなスターで付けらてた☆をグラフ化するサービス という記事をみつけ、思わず連打。もちろんいつもの 高速連打

んでその結果がこれ。

はて☆すた勝利の図 544stars

なにこの 圧倒的な勝利感

いやー、 はて☆すた 楽しいなあ。

(@471)

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2007年07月14日() [過去の今日]

#1 ガンダム好きにボトムズとイデオンが必須なのか?

岡田斗司夫のガンダム芸人酷評 という記事。かのオタキング岡田斗司夫がガンダム芸人は偽者だと酷評してるというお話。

土田の部屋はガンダムグッズだらけらしいが本当にガンダムが好きだったら何故ボトムズやイデオンに行かないのか、ガンダム好きならSEEDがそんなに好きなはずが無い、と言い切るオタキングはホント面白いな(´ー`)オタキングの言うように確かにリアルタイムで見てればガンダム的なものを求めてその後に続くザブングルやダンバインにも夢中になるはずだ。

はて? そうだろうか?

俺はガンダムは本放送、再放送、再々放送と見ている。本放送時は小学校にもあがってなかったのだが、印象深いお話が多かったのでよく覚えている。特にカイ・シデンとミハルのお話は、子供心にトラウマのように突き刺さった。人の死を身近に感じる恐怖は、今でも忘れられない。また、主人公がほとんど出てこない回というのも目新しく、ものすごく興奮して見てたことを覚えている。

が、その後ビデオや後続のガンダムシリーズはまったく見ていない。ボトムズもイデオンもダンバインもザブングルも見ていない。それどころか映画版すら見てなかった。

どうもガンダムの紛い物という感じがして、後続シリーズはまったく見る気になれなかったし、GガンダムやガンダムWに至ってはもはや何者だという感じ。

やはりファーストが好きだからこそ、そんなものは見たくなかったのである。

一応嫌ってばかりじゃいけないかなとΖだけは15年ほど前にビデオを借りて来て見てはみたが、そんなにおもしろいとは思わなかった。ΖΖも見ようとは思わなかった。俺はカミーユが見たいんじゃなく、アムロとシャアが見たいんだと、強く思った。WやXはちょうど暇な時期だったのでちらちらとは見てたけど、やっぱり紛い物という印象しかなかった。

そういう思いが変わったのは、ふと∀ガンダムを見てからである。

∀ガンダムはおもしろかった。素直におもしろいと思えた。そして終盤で明かされる「黒歴史」の正体。

ああ、富野はすべてのガンダムの名を冠する作品群に、これで完全に決着を付けたんだな、と思った。富野自身の失態もあったろう、手が離れて意味不明のものになっていったものもあったろう。だがそんなものはすべて黒歴史のうちの事なんだ。

そう思ったら、もう気軽にガンダムモドキたちを見ることができるようになった。0080も見た、0083も見た、ΖΖも見た、08小隊も見た。新訳Ζは映画館で見た。SEEDだって、黒歴史のうちのことと思えばどうということもない。そのうち時間を作って、VやWやGやXも見ようと思ってるし、秋から始まる00もたぶん見るだろう。

こうして俺は「ガンダム芸人」程度の知識は蓄えたガンダムファンになった。

だからボトムズにもイデオンにも行ってない。それは経路に無かった。

これは俺の事例でしかないが、そういうガンダムファンは非常に多いと思う。子供の頃夢中で見てた大好きなガンダム、大人になって続編を知り、一気に見て情熱が再燃。そういうパターンは少なくないと思うのだ。

それを後天的ガンダムファンだとか優越感ゲームされても困る。 俺たちだって、ガンダムが好きなのは変わらないと、信じたい。

(@176)

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2007年07月16日(月) [過去の今日]

#1 ステルス広告と強制視聴広告はどちらがマシだろうか

フジテレビ、自局前での丸川珠代の演説に激怒 「聞いてない」「ここでやるなら自殺する」「ホント迷惑だ」 という痛いニュースの記事。 この記事は選挙演説のウザさについてだが、これを広告手法として捉えてみると、実に効果的なのだということに気付いた。

確かに選挙カーの演説はウザい。ホントにウザい。逆に投票したくなくなるくらいウザい。

が、こういう「強制的に聞かせる」というのは実はとても効果的なようなのである。

音楽の広告を思い出してみよう。あれはTVやラジオなどでがんがんかける事で、街や茶の間にその音楽を強制的に流させる広告だ。そうやって曲自体の認知度を高めていく。「知ってる感」を感じさせていく。

そしてそれが実際にヒットに繋がって来たではないか。

テレビのCMもそうだ。CM中にチャンネルを変えさせない技法がどんどん発達して来た。視聴者もめんどくさくなって、なんとなくCM明けをぼーっと待つ。その間に強制的にCMを見させる。

そうすることで、商品を選ぶ際、「なんとなく知ってる」という「知ってる感」のある商品を選びやすくさせているわけだ。

みんな名前も聞いたことも無いような物を買うよりは、テレビやCMで名前くらいは聞いたことのあるものを選ぶ。知らないメーカーより知ってるメーカー、知らない商品より知ってる商品なのだ。

特にこだわりが無く、どれを買っても大差無いようなジャンルなら余計そうだ。

だからウザかろうがなんだろうが、目立つところで大量の人間に「強制的に視聴させる」広告が無くならない。

対して、最近問題視されてる ステルス・マーケティング という広告手法がある。これは「強制視聴広告」とはまったく別のもので、日常の中に広告を埋もれさせる。広告を受けた消費者は、それが広告である事にすら気付かない。

具体的には アメリカの口コミマーケティングは恐ろしすぎるwww という記事に詳しい。

喫茶店でゲームに興じて、誰かが興味をもったら実際にやらせてみる、というゲームのステルス広告。「写真撮ってもらえますか」とカメラを渡し、撮影してもらうというカメラのステルス広告などなどの事例が紹介されている。

もちろんアルバイトを雇い、「ユーザーに体験させる」技術を身につけさせ、街に送り込むのである。

確かにこれならさほどウザくもない。街を歩くたびに写真撮ってと言われたらウザくもなってくるが、さすがにそこまで大量のアルバイトは雇えまい。

しかし、口コミを装った広告というのもいかがなものか、という気はする。

だが、どちらにせよ、商品には宣伝が必要だ。どんな良質の商品でも、広告を打たねば知ってすらもらえない。口コミで広がるのを待っていたら、その前にお金が途絶えて商品を売り続けることもできなくなるだろう。

だから広告を無くす事は、この問題が解決しないかぎりは無理だろう。結局広告はどこかに現れることになる。 広告の存在自体が苦痛 などと言う人もいるようだが、その広告があることによって得られる消費者の利益もあるのだ。あたりまえの事だが、広告無くしてテレビの無料放送はあり得ないし、ウェブサイトも広告で持ってる所がたくさんある。

そういうわけで、結局我々消費者は、ウザい広告か口コミ偽装広告かを選ばなくてはならないわけだ。

さあ、あなたは「強制視聴広告」と「ステルス広告」、どちらを選びますか?

(@300)

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#2 匿名議論は実名議論よりも質が高いのだろうか

某mixiの某コミュニティで、くっだらない罵りあいが炸裂してる。読んでるだけで頭痛がしてくるレベルで、コミュニティ管理者に「いい大人が何やってんの」的発言をされる始末。それでもくだらない罵りあいがやむ気配は無い。

基本的にmixiは実名のはず。少なくとも表向きはね。参加者それぞれがプロフィールページもあるわけで。

なのにどうしてこんなくだらない罵りあいになるのだろうか?

ふと 2ch に目を向けると、匿名同士の罵りあいが目に入る。しかし、そのうち詭弁のガイドラインを貼る奴が現れたり、情報をまとめる奴が現れたりと、さらにそれを下地に議論が進んだりと、罵りあいながらもいつまでも同じところをぐるぐる回ってたりしない。

もしかして、匿名議論のほうが実名議論よりも質が高くなりがちなのだろうか?

確かに匿名のほうが無責任に情報をまとめたりコピペしたりはしやすいわけで、それが議論を上向かせてる面はある気がする……。

実際のところはどうなんだろうなあ。

(@469)

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2007年07月18日(水) [過去の今日]

#1 新手の宣伝手法、最終兵器「和田アキ子」

いやこれは参った。いろんな広告が世の中にはあるが、こんなの見たこと無い。んでもってすげーおもしろい。

暇なので和田アキ子を飼い慣らしてみる という記事で見つけたブログパーツなのだが、ホント笑える。

公式サイトから引用するに、

  1. 頭 頭のてっぺんあたりを撫でると喜びます。
  2. 眼 右目を撫でると落ち込みます。
  3. 口 口を触るとキス顔になります。
  4. 耳たぶ 耳の下のほうを触ると怒り出します。
  5. 耳の上 耳の上部を触ると「ハッ」の表情になります。
  6. のど のどを触ると眠ります。 
  7. 鼻 鼻を触るとびっくりします。

とのこと。いやはや、おもしろい時代になってきたものだ。

(@260)

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2007年07月19日(木) [過去の今日]

#1 CSS Nite騒動に見るオタクの多義性とそれによって傷つく者たち

まあ俺がこんなはじっこで何言っても始まらないだろうから、言いたいこと言っちゃっとこうかなー。

先に言っておくと、俺はイベントにはあんまし興味無いし、東京のウェブ業界界隈とも今のところ直接の関わりは無いので、俺には基本的に関係無い話。ようするに俺は部外者。

ネットウォッチの一環として傍観してたんだけども、1つ気になることがあってね。

と、このあたり見ると誰が誰に何を言ったのかわかっちゃうんだけどさ。

ねえ、そんなにオタク呼ばわりされんのイヤ? そんなオタクってキモい?

や、別に俺はオタクを自認してるからそう思うだけなのかもしれないけどさ。なんかちょっとムッっと来たんだよなー。

これに気付くまで、「id:amachangかっこいい! 大好き! 結婚して!」みたいなノリだったんだけども、なんかたまらなくなって、思わず記事書きはじめちゃった。

いやね、オタクとhackerって似てるんですよ。どっちも多義的で、人によってそれの意味するところが違う。下手すると同じ人が言ってても場面によって意味が違う。尊称にも蔑称にも使われるところも似てる。

だからオタク呼ばわりされてむかつくってのも理解はできるのね。

理解はできるんだけど、なんかやっぱ違う世界の人なんだろうなーというか、我々はid:amachangを傷付けた人にもid:amachang自身にも蔑視される存在なのだなーというか、まあそんな現実を突き付けられた気分? 何この感情? これが非モテってやつ?

まあそんなわけで、 id:amachangが嫌いな理由。 って記事もそのへんを遠回しに指摘した記事だったりするんかなーとか思ったりね。

そのへんはもうオタクの多義性のせいとしか言いようが無い気がするんだわ。誰がどういう意味でどういう時に「オタク」という言葉を使ったのか。その意味が正しく通じてたのか。実はまったく違った意味で言ってるのを全然違う意味で捉えてるなんてこともあるんじゃないのかとか。

まあでも、id:amachang氏の記事や作った資料はいつも楽しく拝見させていただいてるし、実際に仕事に役立った場面も多い。これくらいでid:amachang氏への敬愛の念が崩れたりはしない。

これからの活動も期待を持って待っている。今回みたいな騒動があったからってどうかなって欲しくない。ファンの一人としてね、素直にそういう気持ちがある。

こんなウェブのはじっこで何言ったところで届いたりはしないかもしれないけども、まあ群集からの応援の声としてね。受け取ってもらえれば嬉しいかな。

(@063)

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2007年07月21日() [過去の今日]

#1 Linux 2.6.22.1 で VMware Server 1.0.3 動いた

どうも Debian の module-init-tools のバグがあったみたいだなあ。BTSのどっかにあった。

vmware-any-any-update110でインストールできるという話を聞いて拾って来たのだがわんさかコンパイルワーニング出まくりで、モジュールを読みこもうとすると Segmentation Fault になりやがる。

んで module-init-tools 3.3-pre11-1 にはバグがあるよーって話で、3.3-pre11-2 で直ってるらしい。なんで入って来てなかったんだろう。

最新の module-init-tools 3.3-pre11-4 を入れて vmware-any-any してみたら、ワーニング出まくりは変わらないもののちゃんと完了。久しぶりに VMware で飼ってた WindowsXP の姿を拝むことができた。

これで某作業も進められるなー。

(@143)

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#2 どエスとかアドエスとかいうAdvanced/W-ZERO3[es]は誰が殺したのか?

2年使った初代京ぽんの電池がもうボロボロですぐ電池が切れるようになったので、機種変更を検討していた。赤いNineにするかW-ZERO3の新機種にするか悩んだのだが、出先でノートPCを取りださずsshできると便利だろうというだけの理由でAdvanced/W-ZERO3[es]、略して「どエス」に突激することに。

そんなわけで、もうおとといになるが、発売日にどエスを手に入れて来た。

で、使ってみて思ったのだが、これは想像以上にひどい。[これはひどい]のタグを誰かステッカーにしてくれ。どエスに貼っとくから。

何がひどいって、そもそもWindowsであることがひどいといえばひどいのだが、そんなレベルじゃなくひどい。列挙してみよう。

他にもキーボードしまっとくとがたがた言うだの何あのスタイラスだのGoogle Maps Mobileのダウンロードを公式に載せてるくせにW-SIMの位置情報使えるようにしといてくれないの?だの、色々と不満はあるんだが、まあそこは我慢するなりどうにかするなりできるのでいい。

電話帳機能は検索が使いものになるだけ京ぽんの数十倍マシなんだが、ATOKの邪魔が痛すぎる。これさえなければ快適といってもいいのに。

送信メニューが逆ってのはホント痛い。 操作の一貫性の無さって点では京セラよりは遥かにマシとはいえ、シャープが作ってる部分なんだからどうにかしてもらわないと困る。

確かにWindowsひどいよ。Windows大嫌いだよ。Today画面がデスクトップのWindowsみたいにランチャ的に使えたりしないのも痛すぎるよ。

でもね、WindowsはWindowsなりに操作は統一してるじゃん。なんでシャープがわざわざそれをぶち壊すのよ。

そりゃ俺だってOutlookなんか使いたくないけどさ、これならまだOutlookでWillcomメール受けれるようにしておいてくれたほうが便利だよ。Outlook *1 はメニューなんて呼び出さなくても、ソフトキー1発で送信できるしね。

それに初代、esと、ユーザーががんがん開発してくれてるのはわかってるわけじゃん。だったらもう少し考えて、普通にWillcomメールもユーザー作成のメーラーで読めるようにしとくとか、そういう親切心があってもいいんじゃないのかと。

まあそのへんひっかけてW-ZERO3メール以外のソフトで受信する方法もあるけどさ。なんでユーザーにそういう苦労を好んでさせるかな。

ユーザーエクスペリエンスを「おもてなし」と意訳してた人がいたけど、こういうのを見ると確かにその訳語はあってるのかも。我々ユーザーはまったくもてなされてない。そこにはApple的なおもてなしも、UNIXシェル的な自由も存在しない。

ゲイツのわずかばかりの「おもてなし」すらも、破壊してしまってるのだ。

どうも日本のソフトウェア開発を見ていると、開発のフローは一所懸命考えても、ユーザーの操作フローはまるで考えてない事が多すぎる気がする。どうしてこうなってしまうのだろうか?

まあ、文句ばっか言ってるのもなんなので、次は別の角度から書く。

(@616)


*1: ただし添付ファイルの取り扱いはさすがMSっていうひどさ。「保存」っていう選択が無かったりとかね……。
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2007年07月22日() [過去の今日]

#1 どエス、現状

使いこなすにはそうとう設定しまくらないといけないとかいろいろおどされてるのだが、まあだいたいこんなものか、というあたりが見えてきた。

とりあえずソフトキーはWin/OKに割り当て、ソフトキーとしては短押しで機能するように。

メール:

とりあえずW-ZERO3メールのまま。デフォルト状態だと古い順に並んでおり、未読に飛ぶキーも見当たらないので激しく使いにくい。ソートを時系列逆順にすると今度は最初に選択するメールが一番下になるが、再起動すると一番上になる。のでこれはこれでよし。

ソフトキー左で起動可能だが、未読があればToday画面にでるのでそれを選択。

返信は左ソフトキー -> 中央ボタンと2ストロークなのでさほど苦ではない。

メールを書くのはテンキーを使うことはほとんど無し。送信はキーボードを開いた状態で Fn+← -> C で。

このとき、文字サイズが最小になることあり。理由不明。 *1

そのうちIMAPで自宅のサーバにアクセスとかもやるだろうから、そのときヨサゲなメーラーがあったら自動受信をひっかけるツールでそっちに移行してもいいな。

電話:

右ソフトキーで電話帳呼び出し。そのまま文字入力すればインクリメンタルサーチ。これは今まで使って来たどの携帯電話よりも優秀。

ただし、ATOKの候補が邪魔してそのまま↓を押すと悲しい目にあうので、推測候補は出さないようにしておく。どうせ書くのはほとんどフルキーボードのほうなので、まあ要らないだろう。

できれば電話帳のときだけ推測がオフになるようなツールがあればいいと思う。贅沢を言うならMigemo使えるようにして日本語変換はオフ、かなあ。

追記:

うっかり操作ミスで電話番号消しちゃったい。この電話帳、操作ミスがけっこう致命的なのが痛いよなあ。

というわけで操作フローを整理。

  1. 左ソフトキーで電話帳呼び出し
  2. 文字入力で名前検索
  3. 文字入力確定後、レバーを下に入れて目的のアイテムへ移動
  4. 左右でメール、電話を選択
  5. ここでアクションボタンを押すと編集に入ってしまう(罠1)
  6. 通話ボタンを押すと通話候補が出る(謎ステップ)
  7. アクションボタン、あるいは通話ボタンを押すと、「070xxxxxxxxにダイヤルします。よろしいですか?」というポップアップが出る
  8. ここで通話ボタンを押すとポップアップキャンセルになって番号入力待ちに入るので注意(罠2)
  9. アクションボタンを押して通話開始

はあ、なんか書いてて鬱になるステップの多さだな。目的のアイテムに移動したあとは、通話通話アクション、あるいは通話アクションアクションと、3回ボタンを押すことになる。どちらのパターンでもいいが、これは指に覚えこませないとだなあ。

ちなみに操作ミスで電話番号が消えるのは、罠1で編集に入ったとき。このとき番号が選択状態になっており、文字系のボタンを押すと消える。なぜかPWRキーでキャンセルしても消えたまま……。編集された時点で保存しちゃうのかなあ?

その他:

電話とメールという主要機能はこれでとりあえずOKということにしたので、後はもう遊びみたいなもん。

sshやらGoogle Mapsやら入れてあるけど、まだあんまり使ってない。Google Maps Mobile に W-SIMから取得した現在位置を入れるソフト、gmm_naviは動かなかった。gmm_navi autoというのがあるようなので、それを今度試す。

ウェブは従来の京ぽんで使ってたモバイル向けサイトをいくつか登録。とりあえずこれで問題は無い。RSSリーダーが動かなかったので、自宅のVMwareで飼ってるWindowsXPにリモートデスクトップでもすべきかな。Livedoor Readerをオフラインで読むツールとかあるとうれしいが。

着メロはまあwavでいいやと設定したのだがうまく鳴らず、調べてみたら6MB以下じゃないとダメ、とのこと。ということで使いたいMP3のあるディレクトリで、

$ for i in *.mp3; do sox $i -r 22050 -1 -c 1 "`echo $i | sed -e 's/mp3$/wav/'`";
 done

とやってみると、だいたいどれも4〜6Mくらいになってくれたので、そのまま使うことにした。

あとは開発環境があるといいなあ。PerlとかRubyとか動かないのかな。動くならエディタも欲しい。EmacsライクなNgがあるようだが、このキーボードならviが欲しいところ。

(@633)


*1: 原因判明。Fn+上下が文字サイズ変更だった。一緒に押しちゃってたんだな。しかもW-ZERO3メールは文字サイズ変更をすぐに反映してくれないため、押しちゃった事がわかりにくい。しょんぼりすぎ。
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#2 どエスはLinuxとActiveSyncの夢を見るか?

いちいち他人のWinXP入ったノーパソ借りてファイルのやりとりをするのもめんどいので、VMwareのWinXPかDebian自体とActiveSyncできないか調べてみた。

まずLinuxとのActiveSyncだが、 SynCE というプロジェクトがあって、ここで開発が進んでる模様。

しかしどエスとのSyncはダメ。なんでかというと、母艦のLinuxのUSB-RNDISドライバ(USB-Ether)がどうもWM6に対応してないみたい。 SynCEの解説ページに2.6.22カーネル用のWM5対応パッチ があったけど、これを適用してもダメ。 どうも接続したとたん、WM6側のActiveSyncが固まっちゃうっぽいような?

次にVMware ServerのWinXPとだが、結論から言うと1回だけ奇跡的にActiveSync成功。理論的には問題無くいけるみたい。

ただし、VMwareがLinuxのUSB-RNDISドライバ(rndis_host)を使ってるのか、それが一度ロードされないとアクセスできないのか、よくわからないがこいつが無いとそもそもゲストOSとの橋渡しをしてくれないっぽい。症状的には W-ZERO3(WS004SH)を買ってみた という記事と同じだったので、そこに書いてあるdhcp clientの問題かとも思ったが、ちゃんとそれは動いてたし。

んでもって前述のようにrndis_hostドライバが読みこまれた途端、W-ZERO3側のActiveSyncが動かなくなるようで、その時点で通信不可になるわけだなー。

まあようするにrndis_hostがWM6対応すればどっちもいけそう。でも現状はまだダメ、という感じ。実際、 W-ZERO3とLinuxでActiveSync という記事では初代W-ZERO3とうまいことActiveSyncに成功してる模様。

まあ、ActiveSyncといってもファイルのやりとりさえできればいいので、 FreeBSDでも実行されてる方がいらっしゃる ように、USBストレージ化してMicroSDにファイルを書き込めばいいかな。MicroSDの特定ディレクトリと本体の同期を取るツールが欲しくなりそうだけど。

(@747)

追記:衝撃的な事実が判明:

USB Selectの作者による Advanced/W-ZERO3[es] - ファーストインプレッション という記事によると、

拙作の USB Selectが動作しません。(中略)USB機能の切替自体は有効だが、Mass Storageドライバが削除されてしまっているので、これを有効に出来ない。

とのこと。

なんてこったい……。はてさて、どうするべ……。カード抜き差しなんてそうそうしたくないぞ、ちっこいし……。

さらに追記:

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2007年07月24日(火) [過去の今日]

#1 Xorgのevdevでキーボードとマウスが自動認識できるらしい

表題のような話を チルトホイール・マウスを使う(その2) という記事で紹介されてたのでやってみた。けどリンク先のような設定だけだとダメで、SendCoreEventsを入れとく必要があった。

Section        "InputDevice"
   Identifier  "Keyboard"
   Driver      "evdev"
   Option      "evBits"                "+1"
   Option      "keyBits"               "~1-255 ~352-511"
   Option      "Pass"                  "3"
   Option      "SendCoreEvents"        "true"
EndSection

Section "InputDevice"
    Identifier  "Mouse"
    Driver      "evdev"
    Option      "evBits"                "+1-2"
    Option      "keyBits"               "~272-287"
    Option      "relBits"               "~0-2 ~6 ~8"
    Option      "Pass"                  "3"
    Option      "SendCoreEvents"        "true"
EndSection

こうするとUSBのキーボードとマウスは、evdevと独自に通信してるのか、PnPでキー配列、ボタン数などが自動認識される。チルトホイールなどもきちんと認識してる。HHK Proを繋いでみたら、◇キーを変換無変換キーとして認識したりしてて、なかなかよい。

これならQWERTYキーボードでさえあれば、言語ごとのキーマップや個体差は意識しないでいいし、デバイスファイルも指定しなくていいし、複数のデバイスもこれだけで認識して動いてくれるので、Live CDなOSにはぴったりかも。

ただまだ設定が足りないのかバグなのかわからないが、マウスをひっこ抜いたらキーボードまで反応しなくなった。謎。

ただ、切替器を通してるとうまく動かないっぽい。切替器が送り返すデバイスIDかかなにかと、実際のキーボードとが違うからだろうなー。IDしか送られてないとすれば定義を書き足してやればいけそうだけども。

ただこれには欠点があって、Emulate3Buttonsが動かない。いや、普通はそれで困ることないと思うけど、俺のマウス( MX-R )はスクロールクリックが無い(涙)ので、Emulate3Buttons必須なんだよなー。そういうイベント起こせるツール無いかと探してみたけど、キーボードのキーをマウスボタンに割り当てるくらいのツールしか見当たらず、しょんぼり。ButtonMappingで親指ボタンにでも割り当てられるならいいかもだが、それもよくわからないので放置中。

というわけで、設定方法はわかって動作確認もしたものの、結局元の設定にもどしましたとさ…… orz

(@147)

追記:

もっとも、MX-Rのような変態マウス使ってるわけでもなければ、問題無く使えるだろう。そういう無事に多ボタンマウス使えるようになった人は、各ボタンをxbindkeysとxvkbdで割り当てる事が多いようだ。

設定方法などは、 evdevでチルトホイールマウス という記事が日本語のリソースとしてはわかりやすいだろう。

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#2 Debian + VMware ServerでAdvanced/W-ZERO3[es]とActive Syncする方法確立

先日、 LinuxとActiveSyncできない話 を書いたが、このとき1度だけLinux上のVMware ServerにのってるWindowsXPとどエスがActiveSyncした。

その再現手順がわかったのでメモっておく。

  1. カーネルの設定で、rndis_host(usb ether)をモジュールで入れておく。
  2. VMware ServerにWindowsを入れておく
  3. USBケーブルでAdvanced/W-ZERO3[es]を繋ぐ
  4. rndis_hostが自動的に読み込まれる
  5. VMware Serverのメニュー、VM -> Removable Devices -> USB Devices -> SHARP CORPORATION SHARP ActiveSync Remote NDIS を選択
  6. すると接続に失敗するが、そのままに。
  7. modprobe -r rndis_host をrootで実行
  8. どエスをリセット
  9. どエスが再起動すると、なぜかActiveSync成功している

という感じ。

(@680)

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2007年07月26日(木) [過去の今日]

#1 著作利権で食ってる奴らはどうして自分のやってることの詐欺性に気付かないのだろうか

「iPodやPCからも補償金を」と権利者 私的録音録画小委員会 という記事。

こいつらバカか、と最初に思った。なんで著作権を侵害してないかどうかを確かめさせるために、大事なプライバシーや企業機密を、無関係の著作者とやらに見せなきゃならんのだ? 見せなかったら金を余分に取る? 馬鹿馬鹿しい。

で、これが通るとして、その額は実際たいしたことないだろう。企業機密やプライバシーと引き換えにする程の値段にはなるはずはない。

となれば、その分はまったくもって理由もなくこいつらの懐に入るカネ、ということになる。 まさにこれは 詐欺以外の何者でも無いだろう。

例えば 防衛庁が56000台のPCを発注 したことがある。 このとき言うようなPCへの補償金がかけられているとしたら、防衛庁はいくら余分にはらわなければいけなくなるだろうか?

Wikipediaの記事 によれば、補償金の額は「基準価格(カタログに表示された価格の65%)の2%。ただし、録音機能が1つの機器であれば上限は1000円、2つの機器であれば上限は1500円」とある。

ほぼ上限の1000円にさしかかる値段になるので、1台1000円として計算すると、56000台導入した防衛庁は、5600万円もの余計なお金を払わなくてはならなくなる。

しかし、5600万円を返還してもらうために、国防上の情報の詰まったPCを著作権利者にわざわざ見せるとは思えない。

つまり、著作権者は5600万円の不労所得を得ることになるわけだ。

今の補償金制度もほとんどそんな運用だろう。補償金が含まれた媒体のほうが実売価格が安くなってしまってる以上、けっこうな額の不労所得がこいつらの懐に入って来てるはずだ。

そもそもこの制度は「返還を求める人がいない」という前提で成り立ってる。毎年何億枚と消費されるCD-Rを次々送付されたら、そのチェックに補償金収入以上のコストがかかるはずなのである。

ためしに全国何百人かくらいで、ひたすら毎日CD-Rに適当なデータ、 クリエイティブコモンズの音楽LinuxのCD でも焼いて送付しまくってみればいい。 すぐに破綻するはずだ。請求方法も Wikipediaに書いてある

そういう返還を受けつけるフリをして事実上受けつけない状態、返還額が送料を越えないような状況を作っておいて、みんなの生活からちょっとずつ不労所得をかき集める。まさに詐欺のロングテールだろう、これは。

こんな法律、あっちゃいかん。著作権なんて訳語がよくない。元々はcopyright、つまりは「コピー権」だ。著作というとなんか偉そうに聞こえるかもしれんが、ただのコピーする権利だ。

そんなものは、たいして偉くない。少なくとも人様の生活から不労所得をかすめ取るほどには。

(@795)

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2007年07月27日(金) [過去の今日]

#1 GIGAZINEが赤字だとウソをつく理由はなんだろうか

月間2300万PVでも赤字なのだとすれば という記事。 GIGAZINEのアクセス解析結果 で2300万PVでも赤字と書いたのがそれなりの衝撃をもってネットを駆け巡ってる模様。

っていうか、ぶっちゃけウソでしょ、「サーバ代で赤字」って。

newsingのコメント に、

アフィリエイとやってる身で考えると、 この広告の貼り方ではクリック率が0.5%をきりますね。 広告収入は相当悪そう・・・

というのがある。0.4%だとしても、2300万PVあるのなら92000回のクリックがあるはず。1クリックあたりの収益が0.2ドル程度だとしても、18400ドル、220万円くらいの収益はあるはずだろ。

で、GIGAZINEのサーバだけども、IPアドレス見てみると全部さくらじゃん。gigazine.net/gigazine.jp/gigazine.bizと3つのサーバ借りてるみたいだけども、転送量から考えても月額1万円の10Mスタンダードじゃね? それじゃ足りないとしても10Mプレミアムだろうし、そちらもせいぜい3万円。3台借りても10万円はかかってないはず。

じゃあ残りの210万円は何に使ってるのよ、といったら、人件費だろ、どう考えても。どっかに5人でやってるとか書いてたから、5人分の人件費、給料平均20万だしてるとしたら、だいたい倍のコストがかかるとして1人あたり40万、5人で200万。やっとこ10万黒字。

2300万PVでも10万しか黒字が出ないんじゃ、先が見えないわなあ、そりゃ。計算の誤差考えたらまだ赤字という可能性もあるし。有料情報やらなにやらに手を出したくなるのもわかるわ。

で、問題はなんで「サーバ代で赤字」なんて事を言うのか。実際の文言を見てみると、

有料版を開始する理由は、GIGAZINEが赤字でこのままだとサーバ代などで大ピンチというのもありますが、(後略)

サーバ代「など」としか言ってない。

実際は人件費なんだろうけど、それを言うと「アフィリエイトで大儲けしてんだろ」的アンチがわいてくるので言えない、ってところか? ブログを書いて利益を出すのが不労所得だと思いこんでる層はまだいるみたいだし、それもわからんでもないけどなー。

2chもそうだけど、「赤字だ赤字だ」と言ってないと支持が得られないというのはどうにかならんのかね。きちんと利益出してるところが評価される時代になるには、もう少し時間がかかるのかな、この日本では。

(@816)

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2007年07月28日() [過去の今日]

#1 Firefoxにtext-shadowがやってきたのでさっそく入れてみた

もう20世紀のころから実装が期待されていた文字に影を付けるCSSの規格、text-shadow。 すでにKHTMLなどでは実装されてたのだが、とうとうFirefoxにも Piroさんによる実装 が登場。

というわけでさっそく俺もインストールして、日記の見出しにtext-shadowを付けてみた。うふふ、なかなかきれい。

しかし、ボックスサイズが自動で大きくなっちゃう副作用でもあるのか、文字がはみ出す。なんでだろうか?

(@305)

追記:なんか/.-jがtext-shadowだらけになるな:

Konquerorで見てもtext-shadowかからんし、なんか暴走しとんのかな?

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#2 ていうか俺らがコピーさせろって言ってるのはさ

別にWinnyに流させろとかいってるわけじゃなくてだよ。

マッシュアップが見たいんだよ。MAD作らせろよ。俺はMAD大好きなんだよ。もうこれひとつの文化といってもいいだろ。

あと大事なのが引用な。きちんと議論するのに必要な映像をYouTubeにアップして引用して議論する。これは俺たちの権利だ。

他にも録画フォーマットの問題とかモバイル機器への転送とかいろいろあるけど、基本的にはそれだろ。

そのためになら補償金くらい妥協してやったっていいんだよ。

(@344)

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#3 「昔の大人には威厳があった」のは、みんなが無知だったからなんだ

おたく族という病 という2chまとめ記事。 正論一喝! というblogについての2ch反応。

まあプロキシや「きんもーっ☆」など、やけに詳しい面を見ると釣りっぽくも見えるが、全体としてはいかにも「昔の頭の堅いオヤジ」という体で、好感すら覚える。あまりにおもしろくて、思わず全記事一気読みしてしまった。

もっとも、俺もオタクの一人なので、この人の敵ということになろうがね。

ただ、ある程度の年齢の人にしかわからないだろうけど、「昔よくいた恐い大人」ってのはこういう人だったんだ。俺はこのblogを読んでそれをありありと思い出した。

そう、「威厳ある」「怖い」大人ってのは、実はものすごく無知。新しいものにはついてけないし、間違いを決して認めない。実はものすごく偏狭な人間だったんだ。

昔はそれでも若い者がもっと無知だったから、充分威厳を発揮できた。新しくて理解できないところは、その威厳をもって若い者にやらせることもできた。でも今は違う。

今は情報が溢れてる。ネットによって得られる情報量は、紙やラジオやTVの時代とは比べ物にならない。そこで交わされる議論の経験値は、ネット以前の時代じゃ考えられない程の値になる。

年を経て積み重ねて来た経験を、あっさり越える程の速度で、我々ネットユーザーは大量の経験値を積み重ねている。

もちろんそれだけが理由では無いだろうが、無知でも長く生きた元気なオヤジが威厳を振りまけるような余地は、もう残されてない。これはもう間違いない。

まだ「リアル信仰」というか、ネットをリアルだと認められない人が、ネットでの経験を軽く見るというのが散見される。それは間違いだ。はっきりそれは認めた方がいい。

直接対面で1人を相手に3時間議論するより、3時間かけて数十万人を相手に2chで議論したほうがよっぽど経験値は高い。 このへんはessaさんの 10000人乗りの自転車 と同じだね。

もう無知は通用しない。知ることのコストが極限まで低くなった今だから。

逆に知ってる事の価値も小さくなった。Googleに聞けばすぐわかるから。

だからもう、「昔の大人」のイメージに振り回されるのはやめよう。子供が畏怖をもって大人に接していた時代を懐かしむのはやめよう。

それが通用したのは、みんなが無知だったからに過ぎないのだから。

(@645)

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#4 ネットユーザーは「ニュータイプ」なのかもしれない

前の記事 を書いてて思ったのだが、ネットユーザーってのはもしかしたら「ニュータイプ」なのかも。

機動戦士ガンダム という作品に登場する人類の革新である「ニュータイプ」は、なんか色々すごい。初めて乗ったモビルスーツもすぐ乗りこなすし、敵の存在を肌で感知したり、脳波で武器を好きなように動かしたりする。

ネットユーザーも、知らないことはすぐ検索して知ってしまうし、文字だけのメッセージから相手の感情を肌で感じとれたりするし、脳波じゃないけどちょっとした操作で人間だけじゃなかなかできないことをコンピュータであっという間に片付ける。

こういう能力はネットを長年使ってると多かれ少なかれ身につくもの。ネット適応と考えれば、宇宙空間の生活に適応したニュータイプとやはり同じだ。

だとすれば、こういう能力を身につけた我々ニュータイプと、そうではないオールドタイプとの間に、大きな溝が産まれてもおかしくない。

今でもそういう溝は見え隠れする事がある。例えば最近だと、2chの ググレカス なんかがそうだ。ググれる人とググれない人、ニュータイプとオールドタイプの溝だ。

ニュータイプには「その程度でニュータイプ? 普通じゃん?」とか思える事だろう。書いてて自分でもそう思う。だが、実際その程度もできない人がかなり多いのだ。だって携帯電話ユーザーなんて 検索エンジンに「暇」とか「つまんない」とか入力しちゃう んでしょ? 思いっきりオールドタイプすぎるだろ。ある意味新しいけどな、ある意味。

ネット使いこなしによるニュータイプの増大した知識や高い知見に、オールドタイプはなすべくもない。実際、 痛いニュース なんか見てると、我々からしたらどう考えてもおかしい意見や活動をして笑い者になってる人たちがいる。あれはオールドタイプなんだ。

ネットに住み着いてるように使いこなしてる人間には常識レベルでも、そうじゃない人にはすごいことだったりする。それが今ははっきりとは見えてないけど、その格差はもうすぐありありと見えるようになっていくだろう。

小中学校に導入されたパソコンを使った授業では、もう何年も前から学校の先生より生徒の方が詳しいなんて事態が起きている。生徒の知識や知見が、先生を上まわる事もどんどん出てくるだろう。

そうなったとき、大人は大人の立場をどうやって守るのか。子供たちをきちんと育てられるのか。

もしかしたら、今の子供たちがおかしく見えるのは、その始まりなのかもしれない。

(@670)

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2007年07月29日() [過去の今日]

#1 リンク元へのコメントははてなブックマークで

前々からリンク元へのコメントを はてなブックマークにタグをつけて やってたのだが、あんまり気付いてもらえてないようだ。あまつさえ「言うだけ言って何の反応も受け取らない」とまで言われる事がある。もっとも、反応してくれた人に言われたことはないけども。

まあシステムの都合や管理コストの都合でコメントやトラックバックがついてないのは前々からどうにかしたかったのだが、まだなんともできてない。GPL版のMTが出るという話があるので、それを見て導入を検討してみようかとは思ってる。対立候補はbloxsom、ないし自前かな……。

しかし現状で1記事使って書く程の内容ある反応を返せる事も少ないし、結局はてなブックマークのコメントで、という形に行きついてる。俺としてはけっこう気に入ってるやり方なのだが、こういうことしてる人はそう多くないのだろうか?

とりあえず左上にリンクを作っておいたので、俺の記事にリンクしてくださってる記事とそれに対する俺のコメントが見たいという奇特な方は、どうぞご覧くださいな。

ちなみにリンク元全部をコレクションしてるわけじゃなく、なんらかのコメントがあるもの、記事単位のURI(parmlink)があるもの、というのが基準。基準によらず短い同意コメントのみとかparmlinkの場所がわかりにくいとかは入れないこともある。

(@594)

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#2 ソクラテスが伝えたかった「無知の知」の意味

どうも「無知の知」という言葉の意味を、単に「自分が無知だと自覚する」という程度に捉えてる人が多いようである。しかし、それは正しい理解だろうか?

「無知の知」は中学校の社会の教科書にも載ってるほど有名なソクラテスの言葉だが、その意味するところは絶望なのだと、俺は思う。

そもそも、この無知の知はプラトン著「ソクラテスの弁明」において語られる一節に由来がある。

ググったら Project Gutenberg 由来の ソクラテスの弁明 日本語訳 があった。ここから引用しよう。

しかし真実は、アテナイの人々よ、神様だけが知恵があるのです。そして神様の答えは、人間の知恵などほとんど価値がないかまるで無価値だということを示そうと言う意図であったのです。

「弁明」に描かれる事の経緯を簡単に説明するとこうだ。

ソクラテスの友人が、戯れにかなにか知らないが、神に問うた。「ソクラテスより知恵のあるものは誰か?」。神のお告げはこうだった。「ソクラテスより知恵のあるものはいない」。

その話を聞いたソクラテスは、神の託宣を疑問に思った。自分がそんな知恵者でも賢者でもないと思ってたし、周囲には自分より賢そうな、またそう自認しているソフィスト *1 や、政治家、職人、芸術家等々があふれていた。しかし、神様がウソ言うはずはなし。

ということでソクラテスは、彼らに直接話を聞きに行ったんだな。その内容は「弁明」に書いてなかったかもだが、だいたい「美とは何か?」とか「勇気とは何か?」みたいな感じに聞きに行くわけ。

そんなもの、どんだけ賢くてもぱっと答えられないでしょ。でも商売上「勇気を教える」とか「美を教える」とか言わないといけなかったのかもね。

その辺の矛盾をつっついて、ソクラテスは敵を多く作り、ついには死刑に処されるわけなんだけども、まあそれはおいとく。

世の賢そうにしてる奴らも、そんな賢いわけじゃない。結局人間は人間で、本当に知恵がある、「美とは何か」を知ってるのは神様だけなんだ。そういう人間が無知だということを、自分は気付いている。でもあいつらは気付いてない。

そしてソクラテスはそう考え、結論に至る。例の神様のご託宣は、そのことを言ってたんだと。

つまるところ、無知の知というのは、人間の知の限界を示したものなんだ。

だから俺は、無知の知という言葉に絶望を感じる。分をわきまえると言えば聞こえがいいが、やっぱり人間を熱くさせるのは限界への挑戦じゃないか。

確かに人間はまだまだ無知だ。だが目標として、進むべき道として、「全知」というそれこそ神の領域があるのは、決して悪くないと思うのだ。

人は知の泉に触れることで人となり、全知へ向かって歩もうとする動物なのだから。

(@608)


*1: 金を取って弁論術などを教えていた人。知者。
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2007年07月31日(火) [過去の今日]

#1 オタクが嫌いで嫌いでしょうがない人に見られる10の特徴

なんとなく某O氏にネタ提供されて思い付いたので書いてみるテスト。

  1. オタクとロリコンの区別がついてない
  2. バーチャルは幻みたいなものだと思ってる
  3. ゲームを批判するけどそのゲームをプレイしたことはない
  4. 漫画を批判するけどその漫画を読んだことはない
  5. アニメを批判するけどそのアニメを視聴したことはない
  6. 健全なる精神は健全な体にしか宿らないと思ってる病弱者差別意識がある
  7. とりあえず新しいものが嫌い
  8. とりあえず古いものが好き
  9. オタクの定義がころころ変わる
  10. 作品を見てなくてもつまらないとかくだらないとか判断をくだせる特殊能力がある

2については virtualは現実です を参照。

(@839)

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Sugano "狐志庵" Yoshihisa(E) @ 美紗緒ネットワーク <koshian@misao.gr.jp>
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