2006年10月12日(木) [過去の今日]
#1 哲学的になるということ
およそ哲学的になる人間というのは、不幸な運命にさいなまれている。しかし哲学的であるということと哲学するということの間には、暗黒の壁が高々とそびえ立っている。それは壁一枚であるがゆえに近しいものと思われがちだが、暗黒によって分断された別個の存在であり、暗黒であるがゆえに互いに不可視なものである。
それをするというのは、居たたまれない衝動であり、好奇心であり、掴みとりたい何かを掴むための積木だ。哲学的になるということに、哲学はない。あるのは苦悩と、叫びと、嘔吐だけだ。
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