狐の王国


2006年08月01日(火) [過去の今日]

#1 性の低年齢化から亡国までの道のり

ふと コラム:性の低年齢化 を見た後、いろいろ読んでるうちにぽっと思い付いた。

このコラムでは、本来女性の方が成熟が早く、よって恋愛感情による思春期のあれやこれやが始まるのは女性の方が先のはずだと指摘している。で、男性はというとそのような恋愛ごとよりも自分の興味にひかれ、おそらくは自己研鑽の一環となるであろう行為にはげんでいたであろう。ここに昔はあった「つんけん男」と「好きな男についてく女」の構図ができあがる。

どっこい、今ではその構図は崩れ、高校生程度のガキんちょ、じゃなかった女の子でも、万券数枚はたいても一時でいいからおつき合いしたいなどと考える大人たちがぞろぞろ雁首揃えて群がるようになった。まあいわゆるロリコン変態どもが増えたというか、厚顔無恥になったというか。まあそれについてはおいとく。

で、ここに需要と供給のバランスが崩れた状態が浮かび上がるのである。中高大学生にとって、昔は同級生かその前後の女の子が周囲にはいて、とりあえずおつき合いのチャンスはあったわけだ。どっこい今は大人が彼女たちをもっていってしまうのである。

そりゃあ学生に比べりゃお金もあるし、学生の身分じゃいけないようなところにも連れてってもらえるし、女の子にとってはそれはそれは楽しいことだろう。

が、問題は取り残された思春期リビドー全開の男の子たちである。彼らは昔、恋愛ごとになぞうつつを抜かしてる間があれば自己研鑽にはげむなり、知識拡大、体力増強にはげむなりしてたわけだ。どっこい、今の男の子たちを観察していると、女の子に好かれるための努力に邁進してる子がけっこう多い。

真剣にまゆげを整え、女の子の価値観に共感したフリをし、なんとか彼女たちについてこうと必死になっている様子がうかがえるのだ。

思えば、それはバブル期だった俺自身の中学生時代から見受けられていた。俺はもともと古風な人間だったので、濃い目の体毛なぞ気にすることもなかったのだが、同級生には必死に剃ってる奴も多かった。大人たちは「時代が変わった」というような目で我々の世代をみてたように思う。

これは少女を大人がかっさらっていく時代、敏感に反応した男の子たちが、自分たちの漁場を守るための行動だとしたら?

そうして男の子が早期から恋愛ごとにうつつを抜かし、女の子についてくために自分の考えさえねじまげる少年時代をすごしていたとしたら? そのためのリソースを、自己研鑽に使われるところからから抜き取られていたとしたら?

もちろん、こんなのはひとつの憶測にすぎない。だが、この憶測がぱっとひらめいたとき、俺はちょっと背筋が寒くなった。「最近の新人は……」などという同年代の知人の愚痴を思い出す。

もし、この憶測が事実であるなら、日本は終りだ。外れていて欲しい、そうじゃないと困る。

(@987)

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Sugano "狐志庵" Yoshihisa(E) @ 美紗緒ネットワーク <koshian@misao.gr.jp>
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