狐の王国


2006年05月04日(木) [過去の今日]

#1 サンマリノGP

やっと見れた。

ていうかね、何あのホンダ勢のていたらくは。まあ井手の下手投げは見事と言う他無いのだが、これはSAF1のほうなのでまあ比較的どうでもいい。ホンダのピットチームはいったい何を考えてるんだろう。あれだけ豪快にピットミスしてりゃ、そりゃ勝てるものも勝てなくなる。

それにひきかえ、フェラーリのピット作業の見事なこと。41周目、アロンソが痺れを切らしてピットに入るやいなや、翌周ピットに飛びこむミハエル。この42周目のタイムはわからないが、きっと必死に走っただろう。そして一閃、瞬く間にピット作業を済ませてトラックにマシンを送り出したピットクルー。どう考えても不利なはずの状況を、これでひっくりかえした。ミハエルとクルーの勝利に対する執念、貪欲さはすさまじい。

ホンダに足りないものはこれだ。何が何でも勝つというモチベーションだ。これがあればピット作業も必死に練習するし、そうすれば早く正確になりミスも減るはず。それができてないのは、モチベーションの不足に他なるまい。

今思えば、現ホンダの前身BARホンダにおいて、モチベーションの塊のようなあの佐藤琢磨が結果を残せなかったのは、この熱意のギャップに原因があったのではないだろうか。そんなことすら思う程、ホンダのクルーたちのモチベーションは低く見えるのである。BARはBARであって、買収されたからといっていきなり全員がホンダマンになるわけじゃないだろう。だからといって、熱い伝説の数々に彩られたホンダの名前には、彼らは似つかわしくない。それは間違いない。

(@403)

アロンソとミハエル:

しかし、すごいなと思うのはミハエルのドライビングテクニックと、ルノーの安定性だ。アロンソとのバトル中、ブレーキとアクセルの開度が表示されていたが、ミハエルがブレーキ中も小刻みにアクセルで姿勢を制御し、エンジンの回転数を保っているのに対し、アロンソはゲームのようにアクセルとブレーキをオンオフしていた。

これはミハエルのテクニックの凄さと、ルノーの安定性の高さを示していると言えるだろう。どちらも高評価に値するのではないだろうか。そしてこの両者がほぼ互格の戦いをしていたということは、まだまだアロンソはミハエルに敵わないという当然の結論が導かれるのである。そしてミハエルとフェラーリに見られる「ちょっとでも速く」するための努力、これこそが5年連続チャンピオンという結果をもたらした、最高のモチベーションの現れではないだろうか。

もちろん、テクニックだけの世界でもマシンだけの世界でもないので、この両者の戦いの結論が出るわけではない。が、ギリギリの状態のとき、このミハエルの「ちょっとでも速く」という意識が、どこかで差を産むことになるかもしれない。

(@486)

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Sugano "狐志庵" Yoshihisa(E) @ 美紗緒ネットワーク <koshian@misao.gr.jp>
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