狐の王国


2007年02月28日(水) [過去の今日]

#1 ホンダF1マシンと環境問題の本質

Honda Racing F1 Team 、環境をテーマにした新コンセプトを発表 という記事にも写真があるが、Google Earthから写真提供を受けたマシンのカラーリングが評判悪いらしい。

俺は別に悪いとは思わなかったのだがな。むしろスポンサーロゴをここまで排除できたホンダの交渉力と、写真をペインティングするという塗装技術の高さに驚いた。

myearthdream.comのHonda F1:360Rotation というページでは、このカラーリングのF1マシンをぐるぐるまわして遊ぶ事ができる。いろんな角度からじっくり見れるので、おすすめ。

もちろんホンダのイメージとはかけ離れたカラーリングだし、伝統のナショナルカラー *1 とも違う。そういう意味では非常に残念だ。しかし、今までのようなナショナルカラーを施せてたことが、スポンサーの色を使わなくてはならない現代F1では奇跡のような事だったのである。

そしてもちろん、環境問題への真剣な取り組みは重要だ。環境保護活動は勘違いした連中が目立つので、取り組む事自体が馬鹿馬鹿しく思えるかもしれない。しかしリアルな問題として、我々の孫や曾孫の時代には、地球に人間が住めなくなってるかもしれないのだ。

特に 団塊から上の世代に食い物にされてる ことを感じ取れる団塊ジュニア以降の世代には、上の世代の尻拭いをする辛さが身に染みるだろう。それをまた我々が子孫に尻拭いさせてはいけないのだ。

そのためにもできるだけ早く、地球環境を保護しなくてはならない。これは偽善でもなんでもない。ぶっちゃけて言えば 「人間が住むのに都合のいい状態を維持する」ための活動だ。地球というのは、どうも調べると人間が住むのに適した気温や湿度であったことのほうが少ないらしい。それでは困るので、どうにか地球のご機嫌を取って人間が住める状態にしておかなくてはならない。ただそれだけのことなのだ。

もちろんそのためにはたくさんの学問を総動員しなくてはならないし、いざというときのために宇宙や他の惑星に人間が住めるような研究も進めなくてはならないだろう。食料をどこから得るかという問題も解決しなくてはならない。地球の生物を採集して食べられるのはいつまでか、いつまでも採集できるようにするにはどうしたらいいか、それも考えなくてはならない。

そういう事を世間に知らしめるためにも、ホンダのような活動は重要だろう。もちろん企業としてクレームを避けるためのポーズも必要だろうが、それだけじゃ済まないのである。

「そういう事は学者や政治家に任せておけばいい」と言う人もいるが、それは社会主義国家の国民が言うことである。民主主義、資本主義の世界では、彼等に予算を与えたり権力を与えたりするのは一般国民なのだ。世論で学者や政治家を動かさなくてはならないのである。

そのためにも、ネットを使って情報を集めよう。選挙に行って「マシそうな人」、あるいは「ダメそうな人以外」に票を入れよう。機会を見つけて、話題にしよう。

それが子孫に尻拭いをさせないための、活動の一歩になる。

(@257)


*1: ホンダ自身が国際自動車連盟に登録した「アイボリーホワイト地に赤」というのが日本のナショナルカラーなのである。同様、フランスはフレンチブルー、南アフリカはゴールドなど、各国のナショナルカラーが存在しており、ここ数年はそれを意識したカラーリングが主流だった。トヨタも白地に赤のカラーリングを施してるし、マクラーレン・メルセデスもドイツのナショナルカラーであるシルバーにマシンを塗っている。
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Sugano "狐志庵" Yoshihisa(E) @ 美紗緒ネットワーク <koshian@misao.gr.jp>
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