2007年10月28日(日) [過去の今日]
#1 昨今のspamサイトはこんな手口でトラックバックspamを投げて来る
この日記にトラックバックを付けてないのは何よりspam対策がいまいち確立してないからなのだが、最近のトラックバックspamはホントいろいろと潜り抜けて来る。
まず、少量の本文と芸能人の名前や流出などの過激な見出しをつけ、追記部分に大量のリンクをごちゃごちゃと書き、そのままトラックバックを送る。
しばらくそのままにしておき、トラックバックがひととおり反映されるのを待つ。
反映されたら追記部分にあったリンクを消し、画像や誘導したいサイトへのリンクを張っていく。
へたするとYouTubeの映像画面そのままキャプチャした画像を張っている。 その画像をクリックするとYouTubeに似せたサイトに誘導される。
YouTubeに似せたサイトでもやはり動画部分はただの画像。クリックするとポップアップが開き、「当サイトは後払い制なので『はい』をクリックしたら課金が発生します」というような事がごちゃごちゃした文の中に書いてある。
さて、ここで「はい」を押したらどうなるんだろうねえ。ワンクリ詐欺みたいな画面にもってくんだろうか。
というかこういうののspam対策ってどうにかならんのかなあ。見出しに芸能人の名前が入ってたらはじくとかしても、たぶん伏字で対応されるんだろうなあ。そもそも芸能人名データベースが必要になって泣ける事になりそう。
あとは本文内の外部リンクがn個以上ならはじくとかそんくらいか? それもどうかとは思うが。
ホント、なんかいい方法ないもんですかね。
(@655)
#2 ネットにアニメが流れて困るのはテレビ局などの既得権益者だけ
ニコニコから消されるアニメのDVDは買うべきじゃない という記事。
とてもすばらしい洞察だと思ったのは以下の部分。
ニコニコで見られまくった、らき☆すたやグレンラガンといった作品は大いに売れている。逆に、ニコニコ動画から削除され続けた電脳コイルは超絶クオリティーで評価も高いのだが全く売れていない。もともと、何人がタダ見したかが売り上げに直結するのは当たり前だが、その中でもコアなファン層、2話収録6000円という狂った販売価格のアニメDVDを購入できるほどの思い入れを持った、コアなアニオタ、これをどれだけ獲得できるかが勝負の要になる。
なるほど、やっぱりそうなのか、という感じ。
結局アニメだけのことじゃなく音楽もそうなのだが、できるだけたくさんの人に作品を視聴させるか、でCDやDVDの売上が出るわけだ。
それはTV放送やラジオ放送、街角で聞こえるものといったものが従来からすでにあって、そこで視聴できるものに我々は一銭も払っちゃいない。しかしCDやDVDは売れ、著作権者は儲かるわけである。
そういう意味ではネットに掲載されてそこでタダ見できたからって、どうということは無いはず。むしろプロモーションがただでできておいしいくらいだ。
さて、ではなぜニコニコ動画をはじめネットに転載されると著作権者が怒るのか。
ひとつには、「ネットでいつでも視聴できるならCD/DVDは売れない」という思い込みがあるだろう。まあこれはただの思い込みなので、実績を作ってくことで解消されて行くはずだ。
もうひとつ重要なのは、先の記事にもある「既得権益」だ。
ニコニコ動画やYouTubeでアニメが見れてしまったり、アーティストのPVが見れてしまったりすると、TVの視聴率は間違いなく落ちるだろう。テレビで見てた人の何%かは、そちらに移動してしまうからだ。
テレビ局はスポンサーを集め、制作会社へお金を流す事により、アニメなりなんなり番組を作って放送するわけだ。そのテレビ局様の不利益になるようなことをしていては、制作会社もたちゆかない。
要するに 困るのは著作者じゃなく、テレビ局なのである。いわゆる既得権益を持ってる連中が困るのである。
だから最初からニコニコ動画がお金を集めて制作費を出してやればいいのである。先の記事が引用してるPDFによれば、アニメの制作費は1000万程度だそうだ。つまり13〜14話程度のアニメを作るのに、2億円もあったら余裕余裕ってわけである。
もちろんニコニコ動画単体でやる必要は無く、地方局などと提携してやればいい。地方局の放送が終ったらニコニコ動画に公式にアップロードするようにすれば、視聴率にも影響は無いだろう。
そうすれば制作費も分担できるので、かなり実現性が増す。見逃した回も見れるようになるし、1話から全部見れるとなれば最終回に向けて雪だるま式に視聴者が増えて行く。
おそらく最終話はそれまででは考えにくいほどの視聴率を叩き出すだろう。
実際のところ、話題になった作品でも途中から見る気はしない、という層はけっこういるのである。彼等はDVDが出るまで見ないし、DVDはTV放送に追いつくことは無いから、結局テレビの視聴者にはなってくれないのである。
ニコニコ動画にとってはあまりおいしくない話にも見えるが、こういう流れがいくつか作れるようになれば有料会員も増えて行くだろうし、ニコニコ市場経由で相当のDVDやCD、原作本の販売も見込めるはずだ。
著作者はより多くの人に見てもらえて収益もあがる。TV局は放送済み分をいつでも見てもらえる事で最新話の視聴率を上げることができる。ニコニコ動画はサイト価値も収益もあげられる。
そして消費者も、いつでも好きなときに作品が見られるようになる。話題の作品に「乗り遅れ」ても、すぐに追いつける。
みんながおいしい思いができるだろう。
(@866)