2003年03月14日(金) [過去の今日]
英語なんかでも "hear" と "listen" の違いがあるように、日本語にも細かい違いがあるね。聞く、聴く、訊く、利く と、ぱっと変換してみるだけで三つもある。この中で「訊く」は明らかに意味が違うね。英語の "ask" だね、これは。「利く」も同様に使われるらしい。
さて、「聞く」と「聴く」の違いだけど、国語辞典ではけっこういっしょくたになってることが多いので、こういうときは漢和辞典を引く方がいいね。
狐志庵的解釈では、「聴く」は英語の "listen" 、となるともちろん「聞く」は "hear" 、と言いたい所なのだが、やはり言語そのものが違うのでそう簡単には対応しない。
もちろん「聞く」は "hear" の意味が強いわけだけど、それに限定されず、「聴く」の意味に使っても間違いとは言い切れないし、「訊く」の意味に使っても間違いじゃない。つまり一般には「聞く」を用い、意味を限定したい時には任意で「聴く」や「訊く」を使用する、ということだね。
念の為広辞苑も引いてみたけど、狐志庵解釈とほぼ一致してた。広辞苑第五版より引用すると、
◇広く一般には「聞」を使い、注意深く耳を傾ける場合に「聴」を使う。
また、
(「訊く」とも書く) 尋ねる。問う。
というように書いてある。
さて、ラジオだとどうなんだろう。ラジオは集中して聴くスタイルもあればBGMとして聞くようなスタイルもあるわけで、どっちもありだね。どう書くかでその人のスタイルがわかるってのも、面白いんじゃない?
(@810)