2007年08月20日(月) [過去の今日]
#1 「本当の大変革」がみんなに見えるようになるのはいつ頃だろうか
時代は変わろうとしている。時代はいつでも変わっている最中だが、それが今ものすごい速度で変わろうとしている。20世紀の驚異的な変革なんて目じゃない速度で、変わろうとしている。
その事に気付いてる人と、気付いてない人がいる。
essaさん は気付いてる側の人間の代表だと思う。みんな、読んどけ。
気付いてる人には、大きな希望といい知れぬ危機感が共存している。
インターネット、とくにウェブは、今までとはまったく違う商売を生み出しつづけている。そんなものが売れるわけが無いとみんなが思うようなものが、なぜか大ヒットしたりする。それは物理的な店を出す商売ではあり得ない量の顧客を相手にできるから。
世の中の0.01%の人間にしか必要の無いものでも、10億人を相手に商売すれば10万人に売れる。 誰もが最高級品を使える経済 という記事では、屁が臭いだけでも世界レベルで臭いなら食って行けるようになる、という話がある。極端な例だが、実際そう言うことなのだ。
マイナーな趣味や需要が満たされるようになる。それで食べて行ける人が増える。バラ色の未来だ。
反面、言語の壁がありありと見えるようになる。商売相手の数の限界が、その言語を扱える人口に等しくなるからだ。1億人しか使えない言語で商売していたら1億人の顧客しか相手にできない。それはそれ以上広がらない。
10億人を相手にできれば成り立つ商売があるとしよう。その商売を思い付いた人間が10億人以上の人口を抱える言語が扱えなかったら、商売は成り立たない。同じアイデアを思い付いたりパクったりした10億人以上の人口を抱える言語が扱える後発は、食べて行ける。
逆もある。例えば GIGAZINE が人気サイトなのは、人口がバカでかい英語圏から面白いネタを拾ってこれるからだ。数が多いから、おもしろいネタが出る確率は変わらなくても、量がぜんぜん違って来る。
つまりこれが危機感のひとつだ。商売のスケールが、どうしても言語人口に左右される。スケールが小さいと、商売として成り立たなくなるものもある。
これは「大変革」のほんの一端だ。もしかしたら一端どころか、予兆の一つでしかないのかもしれない。モチオに踊らされてるとか言う前に、こういう現実を直視した方がいい。
量が増えて質が変わるというのは、こういうところから見ても明らかなのだ。しかし、まだその変化に気付けない人達がいる。
どうも彼らは地に足を付けすぎていて、ちょっとジャンプする事すら忘れてるように見える。ほんの少し、ぴょんと飛びあがるだけでも、まったく違う世界が見えるのに。
彼らの視界を妨げてる壁は何だろうか。そしてその壁が視界を妨げぬほどに、我々の立つステージが上がるのは、いつになるのだろうか。
(@212)