2007年07月28日(土) [過去の今日]
#3 「昔の大人には威厳があった」のは、みんなが無知だったからなんだ
おたく族という病 という2chまとめ記事。 正論一喝! というblogについての2ch反応。
まあプロキシや「きんもーっ☆」など、やけに詳しい面を見ると釣りっぽくも見えるが、全体としてはいかにも「昔の頭の堅いオヤジ」という体で、好感すら覚える。あまりにおもしろくて、思わず全記事一気読みしてしまった。
もっとも、俺もオタクの一人なので、この人の敵ということになろうがね。
ただ、ある程度の年齢の人にしかわからないだろうけど、「昔よくいた恐い大人」ってのはこういう人だったんだ。俺はこのblogを読んでそれをありありと思い出した。
そう、「威厳ある」「怖い」大人ってのは、実はものすごく無知。新しいものにはついてけないし、間違いを決して認めない。実はものすごく偏狭な人間だったんだ。
昔はそれでも若い者がもっと無知だったから、充分威厳を発揮できた。新しくて理解できないところは、その威厳をもって若い者にやらせることもできた。でも今は違う。
今は情報が溢れてる。ネットによって得られる情報量は、紙やラジオやTVの時代とは比べ物にならない。そこで交わされる議論の経験値は、ネット以前の時代じゃ考えられない程の値になる。
年を経て積み重ねて来た経験を、あっさり越える程の速度で、我々ネットユーザーは大量の経験値を積み重ねている。
もちろんそれだけが理由では無いだろうが、無知でも長く生きた元気なオヤジが威厳を振りまけるような余地は、もう残されてない。これはもう間違いない。
まだ「リアル信仰」というか、ネットをリアルだと認められない人が、ネットでの経験を軽く見るというのが散見される。それは間違いだ。はっきりそれは認めた方がいい。
直接対面で1人を相手に3時間議論するより、3時間かけて数十万人を相手に2chで議論したほうがよっぽど経験値は高い。 このへんはessaさんの 10000人乗りの自転車 と同じだね。
もう無知は通用しない。知ることのコストが極限まで低くなった今だから。
逆に知ってる事の価値も小さくなった。Googleに聞けばすぐわかるから。
だからもう、「昔の大人」のイメージに振り回されるのはやめよう。子供が畏怖をもって大人に接していた時代を懐かしむのはやめよう。
それが通用したのは、みんなが無知だったからに過ぎないのだから。
(@645)