2006年11月17日(金) [過去の今日]
#5 大学で高校世界史
読売新聞の記事に 阪大が未履修者に“高校世界史”、一般教養で来春開講 というのがあるのを某のmixi日記で知った。
授業設置を提案した桃木至朗教授(東洋史)は、「5、6年ほど前から学生たちの世界史知識の急低下に危機感を持ち始めた(中略)世界史を知らない学生を社会に出すわけにはいかない。教育者の責務として取り組みたい」と話している。
なるほどねい。大阪大学には良心的な教授がいるんだな。
まあ、しかし本来やっとくべきことをやってないで大学にいる輩がいるおかげで余計なコストを強いられるってのは、どうなんだかね。MSIEの標準外の挙動のせいで余計なコストを強いられてるウェブデザイン業のようなやるせなさを感じるな。それでもやらざるをえないところも……。
やらざるを得ないとはいえ、やらない大学の方が多いのだろうけどね。
そもそも世間というのは、勉学した人間より経験を積んだ人間を重んじる傾向がある。日本国内だけのことかもしれないが、それにしてもそういう傾向があるのは事実だ。
実は日本はぜんぜん学歴社会じゃないんだよね。どこで見たか忘れてしまったのだが、国別の学歴と所得のグラフがあった。日本では低学歴者と高学歴者の所得格差がもっとも少なかった。圧倒的と言っていいほどに。
結局学問より経験を重んじるからそうなるんだろうなあ。経験なんて所詮一人の人間の力でしか無いのにね。もちろん、理論と経験は相互に補完しあう関係であるべきだが。
(@375)